ドル円125円台が視野も期待と不安が交錯!?
欧米市場が揃って上昇する中、米国株式市場ではNYダウ平均株価は121ドル高、そして、NASDAQ総合は終値ベースで高値を更新するなど、米景気回復期待を背景に底堅い展開になっている。反面、早期利上げに対する警戒感や過熱感による反動売りが視野に入りつつあり、今後も米経済指標や金利動向を睨みながら神経質な展開を余儀なくされている。
一方、ドル円は、良好な米株式市場により日経平均株価は堅調に推移しており、10日連騰が確実視されているため、相対的に円売りに安堵感が広がっている。その中、ドル円は一時8年ぶりに124円台へと着々と125円台への足固めの様相を呈している。ただ、日本政府による一連の発言では円安への懸念はないと伝えられているが、加速的な円安を危惧する声は多く、ドル円125円台が視界に入れば、何らかの円安けん制発言があると見なした方が無難かもしれない。
他方、ユーロドルは欧州連合(EU)の欧州委員会はギリシャに関してはまだ合意に至っていないと明らかにし、また、ショイブレ独財務相がギリシャ協議にまだ大きな進展はないと言及したことが嫌気される中、損失確定売りが先行する格好で一時ユーロドル1.08割れ目前まで下落基調を強めていたが、G7において、ギリシャのユーロ離脱回避に向けての支援協議が続いており、最終的には、合意に達するとの楽観的な見方が広がると共に、下げ幅を解消し、1.09前後で試行錯誤が続いている。ただ、損失確定売りを交えた戻り売り圧力は根強く、現時点ではレンジ幅を1.0800〜1.1000まで拡大し、相場の動意を待ってから逆張り待機が得策であろう。