結果はFOMCに過剰反応!?FXの底深さ?
先のFOMC議事録の発表以来、市場自体は様々な憶測が飛び交う中、一応落ち着きを取り戻しつつある。FOMCの声明文では忍耐強くとの文言が削除されたものの、年中央の利上げ時期に関しては、概ね五分五分との見方が支配的になっている。FRBは世界情勢の動向を睨みながら、今後も金利正常化に向けて積極的な姿勢には変化は見られていないが、世界情勢の取り巻く環境を吟味すれば、依然として、早期利上げ観測は玉虫色の外部環境にあると言わざるを得ないだろう。今後も米利上げ時期の動向に振り回される展開が予想されるため、引き続き波乱含みの展開は避けられないだろう。
一方、ドル円は一時119円台半ば前後まで急落した余韻が残る中、再び120円台を回復しており、改めて底堅さが意識されている。しかしながら、単にFOMC議事録前の水準に戻っただけであり、今後ドル円121円台に達しとしても、拙速的に上値を追う展開ではなく、更なる上昇局面では戻り売りに転じることが賢明であろう。
他方、ユーロドルも浮き沈みの激しい展開になっており、依然として、損失確定売りが優先されているため、引き続き上値の重い展開を強いられていると見なした方がリスクは軽減されるだろう。いずれにしても、ユーロ圏発のユーロ買い材料は皆無に近い状態であり、今後も米ドルに左右される展開が予想される。本日はロックハート・アトランタ連銀総裁やエバンス・シカゴ連銀総裁らFOMCメンバーの講演内容が予定されているが、FOMC直後の発言でもあり、相場への影響は限定的と判断した方が賢明であろう。