原油急落でチャート分析機能不全!
原油価格の下落が一服したとは言え、戻りは限定的との見方が支配的であり、昨日のNYダウ平均株価は米12月小売売上高が市場予想を大きく下回ったことが手掛かりとなり、一時、300ドル安超まで売られる中、米10年債利回りは2013年5月以来の水準となる1.782%まで低下すると共に、30年債利回りは過去最低の2.393%を記録するなど、リスク回避の動きは更に強まっている。
一方、ドル円は株価の急落を受けて、一時106円割れを窺がう展開を余儀なくされたが、その後株価が下げ渋ったことから107円台半ば近辺まで反発するなど、市場は混迷を極めている。概ね投機筋の仕掛けによるところが大きいが、チャート分析やファンダメンタル分析が機能不全に陥っているため、相対的にポジションの手仕舞が早まっている。当面、一喜一憂せずに、事前に利食い並びに損切りポイントを設定しながら、レンジ幅を115.50〜118.50円まで拡大して臨むことが賢明であろう。
他方、ユーロドルはドル売りに助長された格好で1.18台を回復しているものの、特にドル売り以外に強調できる買い材料はなく、当面、1.18台半ば前後からのロングは手控えるこ
とが一考であろう。ただ、ドイツがECBの量的緩和に反対姿勢を示しているため、積極的なユーロ売りが後退している感は否めず、当面、レンジ幅1.1700〜1.1850を駆使して売買を模索することが無難であろう。