不安定な株価動向如何!直近のレンジ幅で対応?
市場は米企業決算の動向に注目が集まる中、概ね良好な決算を受けて、NYダウ平均株価は215ドル高と3営業日連続で上昇するなど株式市場全般に安堵感が広がりつつある。そして、為替市場もドルの買い戻しが優勢となり、ドル円は107円台を回復するなど円売りに傾斜するなど、相対的なリスク回避の動きは一服している。ただ、連日の荒っぽい株価動向を背景に日経平均株価が15,000円台を回復できるかは懐疑的になっており、再び、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)改革への期待報道や追加緩和策などが浮上しない限り、過剰期待は禁物かもしれない。
一方、ドル円は株高とドルの買戻しを背景に底堅い展開が予想されるが、ドル円107円台半ば前後からは実需や利益確売りが散見されるなど、戻りは限定的になっている。いずれにしても、不安定な株価動向次第とも言える相場環境であり、当面、ある程度レンジ幅を拡大し、逆張り待機で臨むことが一考であろう。
他方、ユーロドルはECBが早ければ12月にも社債購入を検討するとの観測から、追加緩和期待がユーロの重石になり、1.27台前半まで下落している。ただ、前回1.27割れのレベルからは割安感を踏まえ、ヘッジファンド勢の買戻しや自律反発などが重なり、1.28台まで買い上げられた経緯があるだけに、過度なユーロ安期待は自重局面にある。