ドル円底堅さ取り戻すも上値は限定的!?
堅調なNYダウや米債権利回りが上昇したことを受けて、相対的にドルの買い戻しが優勢になっており、ドル円は101円台後半で底堅さを取り戻しつつある。ただ、102円前後では、依然として、実需並びにポジション解消売りが控えており、短期筋としても、安易に102円トライを敢行する難しさがあり、現状では101.50〜102.50のレンジ幅で売買を模索するしか妙味は無いだろう。
一方、ユーロドルは来月のECB理事会での追加緩和策は有力視される中、1.37台の上値の重さが意識されている。依然として、ユーロドル1.36半ば前後で試行錯誤が続いているが、市場はECBの利下げ観測を背景とし、既に1.39台から急落している関係上、更に売り込みづらい相場環境に直面している。また、1.36台半ば割れではポジション調整を含めたユーロの買い戻しも随所に散見されるなど、更に下値トライを仕掛ける難しさがある。
他方、市場の関心はECBのマイナス金利の導入問題に移行しており、相対的にユーロロングを控えたいとの思惑が働いている。一部ではユーロドル1.35前後も視野に入れているが、昨日報道されたかんぽ生命による外貨建ての増額や、新興国のユーロ買戻しの噂なども伝えられるなど、波乱含みの展開が予想されるだけに、通常よりもレンジ幅を拡大しながら、ナンピン売買で対応することが賢明であろう。