米雇用統計待ちで完全様子見モード!?
昨日発表された4月ISM製造業景況指数は昨年12月以来の高水準を示す中、新規失業保険申請件数が予想より増加するなど、米経済指標は強弱が相混じる中、市場は今晩の米雇用統計を前にして、いずれの通貨も狭いレンジ幅で一進一退の展開を余儀なくされている。特に、ドル円は大型連休で市場参加者の激減もあり、102円台前半で終始している。ただ、米長期金利の低下傾向を踏まえたドル売りが優勢であり、総じて上値の重い展開を強いられている。
一方、ユーロドルは1.39台を試すこともなく、小幅な値動きが続いているが、ECBが来週の理事会での追加緩和観測が後退しているため、相対的に底堅さを取り戻している。ただ、一部報道では6月の理事会では追加緩和が実施される可能性が高いと伝えられており、ユーロドル1.39前後では、利食いに伴うポジション解消売りが散見されるなど、ドル円と同様に上値の重い展開を余儀なくされている。
他方、米雇用統計に関しては、雇用者数の増加が20万人を超えるとの見方が有力視される中、悪天候による影響も軽微になるとの観測も踏まえて、失業率はある程度の改善を期待できる内容になるだろうが、積極的にドルを買い戻す動きに繋がるかは懐疑的である。引き続き、直近のレンジ幅の中で逆張り待機で臨むしか妙味はないだろう。