ECB理事会&米雇用統計控えて調整色強まる!?
昨日の米ISM製造業景気指数は事前予想を若干下回る内容ではあったものの、悪天候による影響から改善の兆しを見せ始めている。ただ、米ISM製造業景気指数の内訳の雇用指数は52.3から51.1へと小幅に低下しており、週末の米雇用統計への懸念も浮上している。いずれにしても、市場にはリスク選好の中、NYダウ平均株価は3日続伸と最高値圏内まで上昇を速めており、世界的な株高傾向が強まっている。そして、遅かれ早かれ日経平均株価15,000円台への回復は時間の問題との見方が少なくなく、ドル円103円台は底堅い展開とみなした方が無難であろう。
一方、ユーロドルは、これからの欧州中央銀行(ECB)の動向と週末の米雇用統計の結果を見極めるまでは仕掛けにくいとの側面があるが、その中、コンスタンシオECB副総裁がインフレは4月に戻るとの見通しを示したことから、ユーロドルは一時1.38台に乗せる展開を見せたが、明日のECB理事会において、利下げ観測が払拭されていない以上、更に上値を追う展開には至っていないが、反面、ウクライナ情勢への懸念は根強いものの、ロシアが軍備を撤収したことから、相対的な緊迫感は希薄になっている。また、引き続き米欧露の水面下での協議への期待感が増しており、欧州の新たな脅威にはならないとの見方が支配的になっており、ユーロの下値は限定的との声が少なくない。
他方、豪州準備銀行(RBA、中央銀行)は政策金利据え置きを受けて、対米ドルでは一時4カ月ぶり高値圏で推移している。また、先のニュージーランドの利上げや中国の景気刺激策、そして、本邦機関投資家の後押しも加わり、上昇一途の感は否めないが、同時に高値警戒感を踏まえたポジション調整売りが入りやすい状況なだけに、一旦清算局面を迎えている。