一進一退の展開!ジックリ逆張り待機策が賢明?
昨日発表されたフィラデルフィア連銀景気指数は前回9.4からマイナス6.3と大幅に低下するなど、依然として悪天候による影響が顕著になっている。ただ、市場は予想外の悪化にもかかわらず、NYダウ平均株価は92ドル高と反発に転じており、ここ最近の度重なる米経済指標の悪化は一時的な現象と捉え始めている。とは言え、米経済への見方は楽観的とまでは言えず、米ドルを中心に神経質な展開を余儀なくされている。
一方、ドル円は株高を背景に、102円割れでは値ごろ感の買いや利益確定買いなどが散見されるなど、相対的にポジション調整主体の展開に陥っているが、依然として、101.50〜103円のレンジ相場と化している。ただ、新興国懸念や米経済に対する先行き不安、そして、ECBの利下げ観測や中国の成長鈍化懸念も加わり、再びリスク回避の動きが強まる可能性がある以上、総じて、円売りを積極的に仕掛けづらい環境であり、ドル円の買戻しは限定的と見なした方が無難であろう。
他方、ユーロドルは1.37前後で膠着度を強めているが、弱い欧州主要国の景況感などを踏まえて、依然として利下げ観測が根強く、過度なユーロ高期待は自重局面にある。また、英国の利上げ観測がある以上、今後、ユーロポンド売りに更に拍車がかかる可能性があり、当面、戻り売りを優先した方がリスクは軽減されるだろう。