レンジ相場の域脱せず!ドル円&ユーロ戻り売り優先?
昨日発表された米1月小売売上高は前月比マイナス0.4%と約10カ月ぶりの大幅減少となり、同時に発表された米新規失業保険申請件数は市場予想よりも悪化したことから、一時ドル売り優勢の展開となり、ドル円は一時102円割れへと軟調気配を示したものの、これまでの米小売売上高が景気回復や雇用の改善を示していただけに、米1月小売売上高は悪天候による影響との声も少なくない。その後、NYダウが16,000ドルを回復するなど終始堅調に推移したことから、ドルを積極的に売る地合いは削がれている。当面、米経済指標の内容を再確認するためにも、一喜一憂することなく、少なめの売買で対処することが賢明であろう。
一方、本日の東京株式市場ではNYダウの流れを引継ぐ格好で日経平均株価の反発が期待されている以上、ドル円は102円台で底堅い展開が予想される。ただ、103円前後ではポジション調整売りが控えており、103円台を一気にクリアーするほどの展開ではなく、基本的には102〜103円のレンジ幅を駆使して逆張り待機に徹することが得策であろう。
他方、ユーロドルは一時1.37台まで迫る展開を見せているものの、ECBの利下げ観測も踏まえてユーロ自体の買い材料が乏しい状況ではある。いずれにしても、ユーロは米経済指標に左右される展開が予想される中、英国の利上げ観測が浮上しており、相対的にポンド買いとユーロ売りが強まる可能性もあるため、過度なユーロ高は自重し、当面、ユーロの戻り売りを優先したほうがリスクは軽減されるだろう。