米低金利政策の長期化期待高まる!株高円安に弾み?
注目されたイエレン新FRB議長の議会証言では、同議長はQE縮小を継続するが労働市場の回復にはほど遠く、縮小は慎重に実施する姿勢を示す中、1月と12月の雇用創出ペースが鈍かったことは驚きではあるが結論を急ぐべきでないとした上、労働市場は通常の状態に戻ってはいないものの、主に天候要因が影響していた旨を指摘しており、引き続き低金利政策の維持とともに景気支援の姿勢を強く強調したことを受けて、ドルを買い戻す動きが優先されている。
一方、NYダウは、イエレンFRB新議長の発言を受けて、超低金利政策が長期化するとの見方が強まる中、一時16,000ドル台を回復する場面もあるなど今年最大の上げ幅でもある192ドル高を記録、約3週ぶりの高値圏で引けている。その中、ドル円は株高期待も踏まえて、102円台半ば前後で底堅く推移しており、相対的に円売りに安堵感が生じている。ただ、ドル円103円台では実需や利益確定売りが控えており、一方的な上昇は想定しにくい相場環境にある。いずれにしても、今後の株価動向次第によるであろうが、日経平均が15000円台を回復できれば、必然的にドル円103円台が視野に入るだけに、ドル円相場は正念場に差し掛かっている。
他方、ユーロドルはユーロ自体を買い上げる材料は希薄になっているが、新興国懸念が一服したこともあり、やや買い戻す動きが優先されている。ただ、米長期金利が上昇に転じるなど、米経済の動向に左右される展開を強いられているため、依然として、1.36台半ば前後で試行錯誤が続いており、当面、1.3550〜1.3700のレンジ幅を駆使して臨むことが一考であろう。