ECB&雇用統計控え調整色強まる!?
昨日のNYダウ平均株価は前日の300ドル安から72ドル高と反発に転じているが、新興国に対する不安材料を解消するものはなく、市場全般が小康状態に陥っている。その中、ドル円は101円割れでは流石に利益確定買いや実需買いに圧される格好で101円台半ばまで盛り返しているが、更なる上昇局面ではポジション解消の動きが散見されるなど、依然として、上値の重い展開を強いられている。
一方、昨日、リッチモンド連銀総裁は今後のFOMCで一段の緩和縮小を予想、2014年の米成長率は2%強となる見込みであり、失業率が6.4%に低下しても利上げはないとした上、新興国不安はあるものの、QE縮小停止のハードルはかなり高いと述べている。また、12月雇用統計は例外的なものになる可能性を述べており、大寒波の影響を案じている。そして、シカゴ連銀総裁も新興国はFRBのQE縮小を受け入れる必要があるとした上、金融政策は今後もしばらく極めて緩和的である必要であり、2015年の相当遅い時期までゼロ金利の可能性を指摘していると同時に、QE縮小は実際かなり緩やかになるとも述べている。
他方、ユーロドルは今回のECB理事会では金利据え置きが有力視されているが、先週の弱いインフレ指標から利下げ観測も浮上するなど思惑が錯綜する中、1.35前後で小幅なレンジ相場と化している。ただ、当面はECB理事会の動向も含めて、週末の米雇用統計の結果を見極めるまでは、レンジ幅を1.3400〜1.3600まで拡大してナンピン売買で模索するしか妙味はないだろう。