世界的同時株安懸念広がる!ドル円100円割れが視野に?
新興国市場への懸念が広がる中、昨日発表された米ISM製造業景気指数が予想を大幅に下回っていたことで米景気に対する慎重な見方が浮上するなど、相対的にリスク回避の動きが優先されている。その中、ドル円は101円割れへと安全通貨としての動きが加速している。
一方、米1月ISM製造業景況指数は市場予想56.0から51.3と大幅に下回っている。新規受注の大幅落ち込みが響く中、8カ月ぶりの低水準となったことが嫌気されている。ISM製造業景気指数は新規受注が低下した要因には、ここ最近の大寒波によるところも大きいとの観測もあり、一時的な現象との見方も少なくないが、NYダウは326ドル安と更に下落基調を強めるなど世界的な株安連鎖を背景に円買い需要が高まっている。当面、市場の関心は次なる節目であるドル円100円割れに集まり始めているが、本日の日経平均株価の下振れが予想されるだけに、ドル円の買戻しの動きは鈍くなっている。
他方、今週末に控えている米雇用統計の結果次第では100円割れも現実味を帯び始めている中、昨日、イエレンFRB新議長が正式に誕生したが、新議長が米景気の回復期待を背景にQE縮小開始の推進派とも言われているが、ドル資金の流動性問題が新興国の不安を招いているだけに、来週の上下院議会での発言に注目が寄せられており、米雇用時計を挟みながら、株式を筆頭にして、為替、債権相場の乱高下は避けられない情勢に直面している。