円高一服!戻りは限定的?
市場全般は株価動向などを睨みながら神経質な展開を強いられているが、NYダウ平均株価は小幅な下落にとどまり、また、米債権利回りも上昇に転じており、相対的に一服感が生じている。その中、ドル円は一時103円前後まで迫る展開を見せたものの、相変わらずポジション解消売りが散見されるなど戻りは限定的になっている。
一方、ドル円101円台では流石に実需並びに利益確定買いが散見されるなどリスク回避の円買いは一巡した可能性はあるが、今後も中国経済への懸念や新興国の資金流動性問題が強まれば、ドル円100円前後の円高局面も視野に入れざるを得ない相場環境にもあり、短期筋としても、積極的な売買は手控えざるを得ない状況にあるだろう。
他方、今回の世界的株安や円高は潜在的な新興国懸念によるところが起因している関係上、市場は明日の米連邦公開市場委員会(FOMC)における量的緩和縮小規模の動向に関心が寄せられている。その中、昨日発表された米12月新築住宅販売件数が前月比7.0%減の41.4万件と市場予想45.5万件を大きく下回ったことを嫌気されており、FRBが縮小開始時期を遅らせるとの憶測などもあり、投資家心理が揺れ動く中、相場自体の難易度を高まっている。当面、明日のFOMCの結果を見極めるまではレンジ幅を拡大しながら、相場が大きく動意づいてからの逆張り志向に傾斜することが一考であろう。