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鈴木郁雄の実践・為替ストラテジー

攻撃型為替 or 防御型為替?  

ボクシングの黄金時代到来?

ボクシングの黄金時代到来?

昨晩は亀田興毅のボクシングに釘付け状態。日ごろK-1には野蛮で興味を示さない女房と娘もしっかりと見ていましたね。12Rのゴング終了とともに“負けたね”と宣言したが、幸運にも僅差の判定勝ち、ホームタウンデシジョンもあるが、闘争心が勝ったような試合でしたね。
為替売買には攻撃型と防御型に分かれます。臨機応変に売買ができる人間はいないから、システムトレードに関心が寄せられる。しかし、システム売買も作成者の主観と定義に左右されるだけに、なんとも言えません。
基本は常にスタミナをキープしながら、攻撃型の防御作戦なのでしょうが、攻めと休みの繰り返しができれば、負ける確率が激減する。相手(世界)の力量を甘く見て、常にアグレッシブに参戦する事は無謀な試みですね。昨日のボクシングでは3階級制覇よりも、次の初防衛戦に注意が必要ですね。今のところは元フライ級世界チャンピオンである具志堅用高氏の指摘に軍配が上がりますね。当時は『100年に1人の天才』と言われ、プロ入りわずか9戦目で、世界の王者に輝いた具志堅用高の言葉を無視は出来ません。

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明日の米雇用統計を前にして、ADP雇用レポート(民間会社オートマチック・データ・プロセッシング)が再登場となり、市場のかく乱要因となっている模様。前回の米雇用統計発表前には同社レポートが前月比36.8万人増加予想のため、ドル円が114円台から115円台後半まで急上昇した記憶は新しい。そして、米雇用統計の結果は予想を裏切る12.1万人となり、再び米ドル売りが浴びせられたが、今回も性懲りもなく無責任な予測が報じられている。しかしながら、他のシンクタンクにおける米雇用統計の事前予測も信頼性が乏しいため、現状のマーケットでは新規材料としての米ドル売りも見られた模様。来週にFOMCを控えて、ナーバスな展開が予測されるだけに、ポジションの調整が先行するがレンジ相場の影響から下値上値とも堅調さが増している。米雇用統計の過剰な思惑は持つべきではないのが現状であり、動きを待ってからの売買が鉄則でもあり、また効果的な相場である。
ドル円の実需の売買もしっかりしており、114円割れも115円台も望めない状態であり、
当面はにらみ合いの情勢が続くと見るべきであろう。いずれにしても世界マネーの流動性が定まらず、リスク分散形式が主流になる市場でもあり、株式市場、商品市場、そして、債券市場の動向を横目にした市場分析が要求される相場である。確実に米ドルの方向性を見極める難易度の高い相場に直面しており、ポジションの縮小と余裕枠が勝敗を決する
マーケットである。
こう着状態が続くと思われるが、積極的な売買は投機筋に任せ、一般投資家は大きな波が過ぎてからの始動が得策である。さもなければ、徹底的に米ドルショートのターゲットを設定し、市場参加することも一案である。ドル円115円台ショート、ユーロドル1.27割れロングでなければ、模様眺めに徹するぐらいの構えが必要である。
月初めは各国の政策金利の発表が相次ぐが、市場の関心事は米ドル一点であり、今晩発表される英国、欧州圏の政策金利はほぼ織り込み済みでもあり、サプライズ期待には程遠い段階であり、据え置きが予想されている英金利はともかく、利上げが織り込み済みのユーロドルには高値警戒と利上げ据え置きの可能性にかければ、ユーロドルのショートポジションに妙味がある相場であると言える。1.28台のショートを勧める。
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プロフィール

鈴木郁雄

Ikuo Suzuki

ケンティッシュジャパン代表

オーバーシーズユニオン銀行入行後、フランスの3大銀行のひとつであるソシエテジェネル銀行東京支店に勤務、外国資金本部長として20年間のディーリング経験を持ち、為替のみならず今話題のデリバティブ業務を日本に導入し、ディーリング部門を統括し、多大な成果を挙げる。01年10月為替投資顧問会社ケンティッシュ ジャパンを設立、今現在も邦銀大手ならびにロンドン・ニューヨークなどの外銀ディーラーとの親密な情報交換し、投資家心理を加えた独自の分析には定評がある。

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