ドル円・ユーロ上値の重い展開も戻り売りに専念!?
NYダウ平均は量的緩和縮小の影響を受けた米大手金融機関ゴールドマンサックスやシティグループの決算内容が嫌気される中、前日比64ドル安と伸び悩んでいる。その中、株安円高懸念を背景にドル円は105円台を試すこともなく、実需や利益確定売りに押された格好で104円台前半まで下落基調を強めている。
一方、昨日発表された新規失業保険申請件数自体は雇用改善を示す内容ではあったが、1月4日週の失業保険継続受給者数が予想外の300万人超まで増加していることが嫌気され、先の米雇用統計に続いてリス回避の動きが強まったことが円買いに波及しつつある。ただ、ドル円104円割れを窺う展開でもなく、現状では下値も上値も限定的と言わざるを得ないだろう。
他方、ユーロドルはクーレECB専務理事が必要に応じリファイナンス金利引き下げの余地あるとした上、中期インフレ期待が2%から更に乖離する事を強く認識すれば、政策対応として、必要ならば中銀預金金利をマイナスに引き下げる可能を指摘したことを受けて、ユーロ売りが優先されている。ただ、実際問題としてマイナス金利導入には慎重論が先んじており、相当の時間が要することは間違いないだけに、更にユーロ売りを敢行する難しさもあり、戻り売りを優先することが一考であろう。