米ドルの売り急ぎには赤信号?!ドル円115円台限定売りを!
先週の米GDPの結果が示すように、米ドル全面安が急である。米経済減速の流れが本物になりつつあり、ほぼ8月8日のFOMCでの利上げ観測が消滅したと見てよいが、実際には今週末の米雇用統計の悪化待ちとなるが、常に不安定で当てにならない米雇用統計でもあるため、過度な米ドル安期待は禁物である。 すでに市場ではドル円115円割れの攻防に突入しており、レベル的にも米ドルの下げは限定的な状況になっている。
おそらく、巷ではドル円110円との過激な声も聞えてくるであろうが、実際問題として、110円レベルの円高要因及び材料には米経済の停滞、人民元の切り上げ、そして円金利の上昇と金利格差の縮小が鮮明にならない限りは現実的な話題ではないだろう、紆余曲折の段階でもあり、其の他諸々の複合技が必要になってくる。
▲シカゴIMM通貨先物市場のポジションに注視すると、投機筋の偏重が見られる。通常では気にならない投機筋のIMMポジションではあるが、ある一定のレベルを超えてくると要注意である。先週までは円ショートの膨らみが示すように円キャリートレードの進
行を促すような進捗状況であり、円ショートが危険水域とも言われる60,000コントラクトを越えたと思ったら、先週は更に円ショートが拡大し、7万枚を越え、最近では例にみない8万枚レベルに接近中と常識的にはポジションの手仕舞いが急務とも言えるレベルである。
▲今回の米ドル全面安を配慮すると、円ショートの限界を感じさせるマーケットである。 ドル円115円台からの上値の重さと、米ドル売りが加速する状況も考慮して、115円台で
の米ドルショートに妙味が生じやすいマーケットであるため、素直に米ドルショートで臨む
ことが賢明な選択肢であろう。 反面、ユーロドルに関してはロング状況が続いており、ユーロドルの上昇を見た後だけに、ユーロドルの上昇にも限界があり、1.28前後での上値の限界もある。
そして、資源国通貨と高金利通貨の両面を持つ豪ドルのロングが過剰であり、ユーロドル以上に高値警戒感が生じており、豪ドル単独買いには要注意の段階である。
以上のような状況から判断しても、クロス円の上値の高さを感じるレベルでもあり、総じて、円高局面になりやすい環境である。
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作成年月日 2006年7月30(日) 週末の終値ベースで予測
想定外の悪化を見せた米GDPの影響で米ドル売りが先行しているが、もう一段の下落が生じれば、米ドル買いの局面にも移行するほど、米ドルの売られすぎが見られる相場である。
先週は主要3大通貨のバランスが取れた瞬間もあったが、早々に米ドル売りが散見され、再び波乱含みの展開が予想される。 これからが本番の時でもあり、先走った米ドル売りには要警戒でる。
▲ ドル円 (ユーロドル⇔ユーロ円) 平均乖離幅0.0950 現状乖離幅0.0999←0.1095
ユーロドル1.2760=ユーロ円146.25⇒0.7837−0.6838=0.0999先週の116円台の売り局面から、114円台の半ばを目指す展開であるが、現状114.65円でも売りシグナルが点灯しているが、終局にも近く、114円前後では利益確定の買い戻し局面も一考である。
過去の乖離幅とドル円売買シグナルは下記の通りである。
0.1203(ドル円売り117.50円)→0.1210(ドル円売り118.30)→0.1234(ドル円売り116.60)→0.0870(ドル円買い113.80)→0.0969(ドル円113.95様子見)→0.1041(ドル円売り115.15円)→0.1133(ドル円売り116.50)→0.1165(ドル円売り114.50)→0.0958(ドル円買い114.00)→0.1095(ドル円売り116.15)
▲ユーロドル(ドル円−ユーロ円)平均乖離幅25円 現状乖離幅31.60→31.30円
先週の売りシグナル1.2695から、今週も引き続き1.2756で売りシグナルが点灯中、過去一週間ごとの売買シグナルは次の通り。
1.1940売り→1.1878買い→1.2045売り→1.1911買い→1.2190売り←1.2030買い→1.2269売り→1.2096買い→1.2627売り→1.2729売り→1.2921売り→1.2778売り→1.2917売り→1.2640売り→1.2644売り→1.2510一部買戻し→1.2810売り→1.2653売り→1.2695売り
▲豪ドル(ドル円−豪ドル円 平均乖離幅28円 現状乖離幅 26.65←28.75円
様子見が継続中であったが、今週から乖離幅の縮小により0.7676で売りシグナルが点灯中。最近の週間ごとの経緯は 0.7380買い→0.7318買い→0.7432買い継続中→0.7517売り様子→0.7536様子見→0.7524様子見
▲ NZドル(ドル円−NZ円 平均乖離幅37円 現状乖離幅43.80←43.65円)
買いシグナルが0.6180で点灯中。再度売り基調であるが、少なめロングであれば、リスクも限定的。
週間ごとの売買シグナル=0.6082買い→0.6334買い→0.6380買い→0.6422売りポジション解消→0.6200様子見→0.6335様子見→0.6300弱い買い→0.6179買い→0.6082買い→0.6091買い→0.6114買い→0.6210買い→0.6242買い
▲カナダドル(ドル円−カナダ円 平均乖離幅15 現状乖離幅13.35←14.05円)
先週は1.1376売りでポジション解消となり、様子見に転じたが、今週も大きな変化はなく、様子見が基本であるが、強いてあげれば1.1318の弱め買いシグナルが点灯している。
過去の週間ごとの買いシグナルは1.1057→1.1099→1.1180→1.1065→1.1010→1.1063→1.1229→1.1229→1.1160→1.1132→1.1282→1.1376売りclosed
▲ポンド(ドル円x2−ポンド円 平均乖基準離幅25円 現状乖離幅15.65←16.40円)
ドル円114.65x2=229.30−ポンド円213.65=乖離幅15.65円
先週の売りシグナル1.8588に引き続き、今週も強めの売りシグナルが1.8635で点灯している。先週までの乖離幅の流れの推移は以下の通り。
30円→25円→20円→15円→10円→13.45→15.90→13.25→17.20→21.20→17.35←17.05→18.75→16.40円
尚、乖離幅によるポンドレートの売買の目安は30円=1.7400、25円=1.780、20円=1.8250、15円=1.86,10円=1.89である。
▲スイスフラン(ドル円−スイス円 平均乖離幅25円 現状乖離幅21.65←22.25円)
大きな変化はないが、先週の買い1.2369から引き続き1.2328で買いシグナルが点灯中。週ごとの買いシグナルの推移は以下のとおり。
1.2261→1.1981→1.2165→1.2250→1.2088→1.2306→1.2309→1.2487(一部売り)→1.2233→1.2369である。
★ 豪ドル円/NZドル円裁定取引(平均基準乖離幅10.00円現状乖離幅17.15.←14.90円
今週は一気に17円台の最大乖離幅まで拡大しており、さすがにオセアニア通貨の歪みが顕著である。3段階方式の分散投資ができれば、面白い展開が期待できる。豪ドル売り/NZ買いを継続中。 過去の週間推移は以下の通り。
9.30→10.75→11.80→11.90→13.95→13.05→13.80→14.60→16.00→15.45→13.95→13.60→13.00→13.85←14.40→15.35→16.00→15.40→14.90円
▲単純加算方式 ユーロ円+ドル円(250円以下は円高&260円以上は円安の目安)
2週続けて円安圏内263円台に突入したが、今週は一変、260円割れを感じさせる状況である。先々週はドル円116.10+ユーロ円146.90円=263.00円、先週は ドル円116.15+ユーロ
円147.45円=263.60円の円安ゾーンから今週はドル円114.65円+ユーロ円146.25円=260.90円と若干円高傾向にあるが、当面は263円ではユーロ円売り/ドル円売りもリスク限定局面へ。月毎の平均値は以下の通り。
2月平均258.80 3月平均257.83 4月平均260.42 5月平均255.44 6月平均259.28 7月平均262.43
●欧州通貨ペア(週間毎の過去の経緯)
▲ユーロポンド(平均乖離65円 現状乖離幅67.40←68.45円)
先週は0.6830の買いシグナルでポジション解消局面を迎えたが、今週は弱めの買いシグナル0.6845が点滅しているが、模様眺めの段階である。直近の売りシグナルは0.6941→0.6974→0.6939→0.6915→0.6924→0.6922→0.6922→0.6921そして、買いシグナル0.6789から生じており、当面の売買目安としては、売りは0.69台、買いは0.68前後である。
▲ユーロスイス(平均乖離50円 現状乖離幅53.25←53.55円)
乖離幅が拡大中、先週の売り1.5702に引き続き、今週も売りシグナルが1.5726で点灯中過去の週間ごとの経緯は1.5717売り→1.5775売り→1.5811売り←1.5742様子見→1.5725様子見→1.5744売り→1.5653売り→1.5607買い様子見→1.5544様子見→1.5613売り→1.5621売り→1.5646売り→1.5670売り→1.5611売り→1.5702売り
▲ポンドスイス(平均乖離25円 現状乖離27.65←28.10円)
乖離幅が平均値よりも拡大しているが、チャート上では先週の2.2992様子と同様に、今週も2.2975で様子見が続いている。
過去の週ごとの経緯は2.2986売り→2.2763買い→2.2641買い→2.2846売り→2.2670買い→2.2614買い→2.2795売り→2.2694買い→2.2865売り→2.2742買い→2.2651買い→2.2779売り様子見→2.2612買い→先週2.2639買い→2.2683売り利益確定様子見→1.2992様子見継続
*新外為の森 (ホームページ内チャートを参照)
★本ペットチャートでは3段階分散投資をお勧めしています、常に少なめからの始動をお願い致します。最終的な投資・運用の判断はご自身の責任で行って下さい。
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