年末の調整売買一巡!年初の乱高下に注意?
米経済回復期待が強まる中、米10年債利回りが節目である3%台を達成したことを受けて、日米金利差拡大を背景に年末のドル買い需要が強まるとともに、ドル円は105円台を維持して引けている。ただ、105円台では投機筋の円ショートの膨らみや実需のポジション調整売りが散見されるなど、ドル円105円台が定着するかは未だに懐疑的ではある。
一方、年末で市場参加者も少ない中、ユーロの短期金利には変化がなかったものの、ユーロドルは一時需給の逼迫要因や投機筋の仕掛けも加わり、一時1.38台後半まで急伸、その後は利益確定を含めたポジション調整売りを浴びる格好で1.37台半ば前後まで急落するなど、市場参加者が荒っぽい値動きに翻弄されている。相対的には、今後も不安定極まりない展開が予想されるが、米金利の更なる上昇は米財政難や住宅情勢の悪化、そして、株価への影響なども踏まえれば、一方的なドル上昇にも限界が垣間見られている。
他方、ドル円の上昇により、ユーロ円も年初来高値を更新しており、円安に助けられたユーロドル買いの側面があり、過度なユーロ高期待は自重局面にあると言わざるを得ない。いずれにしても、先週末の乱高下で年末の調整売買は一巡した可能性は高く、直近のレンジ幅で逆張り待機が得策であるが、統計的には本邦の休場日である年始の2日及び3日にかけて、相場が大きく動く可能性が高いだけに、当面、通常よりはレンジ幅を拡大しながら、少な目の売買で対応することが賢明であろう。