方向感欠如!ドル円102〜103円レンジで注視!?
昨日米財政協議が与野党間で合意に達したことを受けて、FRBがQE縮小開始を早期に実施するとの見方が広がる中、一部関係者からは、来週17-18日のFOMCでQE縮小開始の可能性が指摘されたことを受けて、NYダウ平均株価は終始軟調に推移、相対的に円ショートを解消する動きに繫がると共に、ドル円を買い戻す動きは鈍くなっている。ただ、ドル円102円割れでは引き続き実需買いが旺盛であり、また、QE縮小開始への期待や米入札が低調だったことを受けて、米債券利回りが軒並み上昇し、日米金利差拡大を背景としたドル買いニーズも浮上しつつあり、ドル円は102円台半ば前後の攻防を強いられている。
一方、米財務省が発表した11月の米財政赤字は前年同月比21.4%減の1352億ドルとなり、予想よりも赤字幅は減少している。主に所得税や関税が堅調に推移しており、米経済回復期待を裏付ける内容に近づきつつある。今後も赤字幅の減少が続くとの観測が広がるなど、ドルを積極的に売りづらくなっている。
他方、ユーロドルは目新しい材料のない中、一時1.38台を回復、年初来高値水準である1.3830が視野に入りつつある。ECBが前回実施したLTROの早期返済が進行中であるため、総じて、ユーロの過剰流動性が低下しているとの見方が広がる中、一部金融機関が年末に向けた流動性資金の確保を急いでいるとの観測が広がり、ユーロの短期金利が上昇基調を強めてたことなどがユーロの買戻しに繫がっている模様。ただ、ユーロドル1.38台では利食いを踏まえたポジション解消売りの動きも散見されており、上値も限定的と言わざるを得ず、当面、1.3700〜1.3850のレンジ幅でのナンピン売買で待機することが賢明であろう。