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鈴木郁雄の実践・為替ストラテジー

オセアニア通貨のピーク?

★USオープンでニュージーランド出身のマイケル・キャンベルがタイガーウッズを抑えて優勝!オセアニア通貨の上昇は止まらないのか、それともピークに達したのか。
★全米オープンは世界屈指のゴルフ場で開催されるが、有名プロが束になって挑んでもイーブンパーが優勝スコアとは驚きの連続であるが、あれだけストレスが感じるゴルフ場で4日間もプレーすることは並大抵ではなく、おそらく次の試合ではボロボロになる公算も高いが、優勝賞金が百万ドルを優に越えるトーナメントであり、名誉も獲得できれば、言うことはないだろう。根本的なスケールの違いを感じるのは今に始まったことではないが、為替相場の5円や10円のブレはアメリカ社会にとっては微々たる産物なのかもしれない。一流プロでもリズムが狂わされると3〜4連続のボギーの山を築いていたが、優勝圏内にいるプロはダブルボギーやトリプルボギーはたたかない。為替でも30ポイント程度を3回、4回も連続して負けると嫌になるものだが、反面、学習効果も蓄積され、永い目で見れば今後の糧になるものである。しかしながら、一度に100ポイント以上の損失を被ると、一発逆転を狙うのが投資家心理でもあり、仮に勝利に繋がる結果を得ても自画自賛のトレードは身に付くものではなく、墓穴を掘る要因ともなる。余裕資金にもよるが、自己の限られた範囲内のリスクでトレードすることが肝要である。

●今週は経済指標に向けての注目度は少なく、穏やかなスタートが切られると思われるが、原油価格が史上最高値更新し、60ドル台寸前の状況下では、遅かれ早かれ1バレル60ドル台に達するであろうが、当面は、原油価格の相場に振り回される相場展開が避けられそうにない。欧米と比較して、堅調な日本経済も踊り場からの脱却局面だけに原油価格の高騰が気になるとことであるが、既に原油価格50ドル台でも日本経済の出番も近いと判断してよいのかもしれない。先週末に発表された米経常収支の悪化も米ドル売りを加速させるには至らず、上値を若干重くしたに過ぎず、米経済指標の悪化には反応が鈍くなっているが、今月末に控えるFOMCの金利政策を確認してからの始動になる公算が高いと言えるため、前半戦は相変わらず狭いレンジ相場の可能性が強いと判断する。おそらく週末にかけて、米金利の継続的な利上げが確認されれば、再び米ドルの上昇にも繋がるが、反面、米金利の最終局面と言うニュアンスも浮上してくる可能性が高いだけに、市場をかく乱する要因になることは間違いないところである。
●原油価格の高騰が各国の経済基盤を揺るがし、思惑的な動きも警戒しなければならず、日替わりメニューのようなマーケットになる可能性も帯びてきた。常に少ないポジションをキープすることが賢明である。
●ユーロドルもフランスのEU憲法の批准から大幅な下落基調を見せていたが、ユーロドルにも買戻しの動きも見られ、下値の堅調さを取り戻しているが、決してユーロ経済に好材料があるわけでもなく、あくまでも調整の段階であり、上値は重いと判断した方が賢明であろう。
★FOMCにおいて連続的な利上げの最終局面と思わせる展開が予想されれば、米ドルの上値も抑えられる。しかしながら、米ドル離れを防ぐためにも、米金利の利上げの火種を消すことのない、希望的観測も視野に入れる必要があり、原油価格は別にしても、相場の難易度が益すことは避けられないが、109円台の半ばの売りを基準にすればリスクは限定的と判断する。一方108円台の前半には利益確定の動きも見られ、現状では108円を割るような展開は望めず、狭いレンジの攻防となるが値ごろ感からの108円前半の調整買いを勧める。マーケットも閑散として、模様眺めの状態になると思われるが、投機筋の思惑的な売買があったとしても、戻る確率も高い相場だけに、少々はなれたオーダーで様子を見ることも一案である。ドル円109円30の売りと108円30の買い、ユーロドルも1.2150の買いと1.2270売りを置くことを勧める。

***今週のペットでも判る簡単チャート******
今週はドル円の売りシグナルが先週から続いており、¥108.60から推奨しているが、実際には強い売り気配ではないので、少なめのドル円ショートを推奨する。
*他の通貨は全体的に様子見段階に突入している。
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プロフィール

鈴木郁雄

Ikuo Suzuki

ケンティッシュジャパン代表

オーバーシーズユニオン銀行入行後、フランスの3大銀行のひとつであるソシエテジェネル銀行東京支店に勤務、外国資金本部長として20年間のディーリング経験を持ち、為替のみならず今話題のデリバティブ業務を日本に導入し、ディーリング部門を統括し、多大な成果を挙げる。01年10月為替投資顧問会社ケンティッシュ ジャパンを設立、今現在も邦銀大手ならびにロンドン・ニューヨークなどの外銀ディーラーとの親密な情報交換し、投資家心理を加えた独自の分析には定評がある。

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