月末調整&米感謝祭控えて、一進一退!?
ドル円は一時102円台目前まで迫り、半年ぶりの円安水準と底堅い展開になっている。日米欧の金融緩和策の長期観測が後押しとなる中、NYダウは連日のように史上最高値を更新中であるため、日経平均株価終値も年初来高値近辺まで上昇するなど、株価主導による円売り志向が更に強まりを見せている。ただ、ドル円は102円台ではオプション絡みの売りや利益確定売り圧力も根強く、102円台には届いておらず、総じて、月末および米感謝祭を控えた利益確定売りに圧される格好で伸び悩みの兆しを見せ始めている。
一方、ユーロドルは、欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーであるハンソン・エストニア中銀総裁がECBには依然追加利下げの余地があるとの認識を改めて示唆する中、変更幅が大きければ影響も大きくなるとした上、従来の25ベーシスポイントより小幅な金利変更の可能性を指摘している。一部ではマイナス金利導入に向けたステップとの見方も根強く、ユーロドルは調整売りに圧された格好で一時1.35割れとなるなど上値の展開を強いられている。
他方、世界的な過剰流動性を背景とする株高の潮流には変化がないものの、足元の急ピッチな上昇により、株式市場には常に高値警戒感が浮上している。その関係上、時期的には調整売りが突発的に生じてもなんら不思議ではない相場環境に陥っており、株式並びに為替相場は一旦清算局面とみなした方がリスクは軽減されるだろうが、いずれにしても、28日の米感謝祭、そして、目先の材料出尽くし感もあり、当面、一進一退の展開が予想されるだけに、ドル円およびユーロドルは直近のレンジ幅で逆張り待機が一考であろう。