ドル円100円&ユーロドル1.35で様子見モード一色!?
中国や欧州の株高を好感する中、NYダウ平均株価は一時1万6000ドルを上回るなど堅調に推移している。米株式市場は小幅ながら4日続伸、終値は前週末比14ドル高の1万5976ドルと過去最高値を4営業日続けて更新して引けている。依然として、世界的な米金融緩和策が株式市場を後押ししているが、徐々に高値警戒感による反動売りを見越した戻り売りが散見されるなど、為替同様に神経質な展開を余儀なくされている。
一方、株高による円安志向は根強い反面、ドル円は100円台では随時利益確定売りや実需売りに圧される格好で一旦ポジションを清算する動きが散見されるなど微妙な展開を強いられている。また、ユーロドルはECBの再利下げへの懸念もある中、依然として、1.35台が重石ではあるが、欧州株全般が堅調に推移、特に欧州経済を牽引するドイツDAXが史上最高値を更新しており、下値も限定的になっており、ユーロドル1.35前後で身動きがとりにくい状況に陥っている。
他方、ダドリーNY連銀総裁は足下のデータが好転しているだけでなく財政の重荷も後退しており、物価上昇率はインフレ目標を一層下回らず、14年と15年は成長ペースが更に上向く十分な根拠があると指摘したほか、QE縮小から利上げまでには長い時間かかる可能性があるが、失業率が基準値の6.5%に低下しても利上げするとは限らないとし、金融政策はかなりの期間緩和的であると述べている。ただ、プロッサー・フィラデルフィア連銀総裁は労働市場が1年前から著しく改善しており、資産購入の縮小必要と資産購入のペース落とさず継続する政策決定に否定的な見解を述べている。相対的には、先のイエレンFRB副議長の証言が優先される格好であり、QE3縮小時期は来年春以降に持ち越される公算が高まっている。