ドル円100円・ユーロドル1.3500前後で試行錯誤???
先週末のNY連銀指数や鉱工業生産が予想外に弱い内容となったにもかかわらず、NYダウ平均株価は、次期FRB議長に指名されているイエレンFRB副議長の金融緩和策への継続性が重んじられる中、3日続伸で史上最高値を更新中であるため、ドルを積極的にショートに移行する地合いは削がれている。その中、ドル円は100円台で底堅さを維持している反面、100円台半ば前後では利益確定売りや実需売りが散見されるなど、やや伸び悩みの兆しを見せている。
一方、シカゴIMM通貨先物市場では、円ショートが危険水準である9万5千枚台まで膨れていることもドル円並びにクロス円の重石になりつつある。また、ユーロも急速にロングが縮小傾向を示すなど、ドル円100円、そして、ユーロドル1.3500前後で神経質な展開が予想されるが、一旦清算局面とみなして、相場が大きく動意づくまでは戻り売買に専念することが一考であろう。
他方、ユーロドルは値ごろ感の買戻しが強まる中、一時1.35台に乗せる場面もあったが、ドル円と同様に、ポジション調整売りと共に達成感に圧される格好で1.3500台が重石になっている。市場ではFRBの金融緩和縮小期待が残る中、ECBはインフレ重視による再利下げ、もしくはマイナス金利導入などが払拭できていないだけに、ユーロの戻りは限定的とみなした方が無難であろう。