株価1万5千台復活!ドル円100円台定着??
米連邦準備理事会(FRB)の次期議長に指名されたイエレン同副議長は米上院銀行委員会の公聴会で証言し、量的緩和の縮小開始については特定の時期は決めていないと明言。今後の雇用情勢を踏まえ判断する考えを示している。その中、QE終了は早過ぎても遅過ぎても危険であり、力強い景気回復の促進に断固取り組むとし、失業率は高止まりし、長期失業はとりわけ痛ましい状態であり、極めて緩和的な金融政策をしばらく維持すると強調しており、昨日の事前公表を裏付ける格好になっている。
一方、早期QE縮小期待を後退するには決め手に欠ける状況ではあるが、NYダウ平均株価の高値警戒感はあるものの、前日比54ドル高と15,876ドルまで上昇し、依然として、史上最高値を更新している。その中、株高を好感しながら、ドル円は100円台乗せに成功して引けている。ただ、同レベルでは利益確定や実需売りが満遍なく控えており、引き続き株価動向を睨みながらの展開が予想されるが、早くも日経平均株価が5ヵ月半ぶりに15,000円台を回復しており、底堅い状況が予想される。ただ、ドル円100円台が定着するかは未だに懐疑的と言わざるを得ないだけに、一旦清算局面を迎えていると見なすことも一考であろう。
他方、ユーロドルは一時節目である1.35前後まで接近した場面もあったが、ポジション調整売りに押される格好で失速気味に下落しており、改めて上値の重さが意識されている。そして、昨日発表された第3四半期のユーロ圏GDPは小幅な成長に留まるなど、ユーロの景況感は依然として不透明感を拭えない中、市場ではECBの再利下げも含めて、マイナス金利導入に関する課題を残しており、徐々にユーロドル1.35台の上値の重さが意識されている。