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鈴木郁雄の実践・為替ストラテジー

難易度超A級相場へ? フットワーク重視!

5年4ヶ月ぶりの日銀のゼロ金利解除も影が薄い。再度日米金利格差が表面化する態勢も考えられるため、米ドルの下値も115円前後を背景にして、堅調気味に推移するだろう。通常のサミットでは、為替市場に影響する話題も限定的であるが、今回のサミットに関しては、原油価格の高騰を背景にして、中東情勢そして北朝鮮問題と更に地政学的リスクが高まる状態であり、世界経済の安定を求めるには容易な状況ではない。再び、だぶついた世界マネーの成り行きが注目される事態でもあり、株式続落、商品市況、そして為替相場への影響も計り知れない。相場観の見極めが難しいだけに、再び金利思考が強まる構図になる恐れもあり、米ドル優位の状況と、資源国通貨の優位性も考慮されるマーケットであるだろう。

▲一方では、米経済指標に蔭りが見え、景気減速と金利打ち止め感が増すことも必至であるが、米金利の動向を見極めるためにも、今週は明後日のバーナンキFRB議長の議会証言が注目されるが、8月のFOMCに向けての足がかりでもあり、また、米経済のソフトランディングを試みるには絶好の機会でもあるはずである。 しかしながら、現実には原油高騰、地政学的リスクの高めりの中で利上げ動向を確認するのも至難の業であるため、FRB議長の苦悩が続くものと判断するのが妥当であり、基本的には米ドル主導の乱高下を想定することが賢明な相場であろう。難易度を考えれば、ポジションの縮小と同時に大きく動いた後の市場参加に専念する方が得策な相場環境であるため、思い込みのトレードは避けたい。常にどちらにでも動ける体勢が要求される相場である。
No.7US$参照 (US$の強さを見る)

*******今週のペットでも判る簡単チャート**********
『事前予測実施中』
作成年月日 2006年7月16日(日) 週末の終値ベースで予測 

ドル円 (ユーロドル⇔ユーロ円) 平均乖離幅0.0950 現状乖離幅0.1098←0.0958
先週のドル円114.00での買い戻しから様子見に突入したが、再度ドル円ショートの局面に舞い戻り、116.10円での売りシグナルが点灯している。ユーロドル1.2650÷1=0.7905 ユーロ円146.90÷100=0.6807(0.7905―.6807=0.1098)過去の週間乖離幅とドル円売買シグナルは下記の通りである。
0.1203(ドル円売り117.50)→0.1210(ドル円売り118.30)→0.1234(ドル円売り116.60)→0.0870(ドル円買い113.80)→0.0969(ドル円113.95様子見)→0.1041(ドル円売り115.15円)→0.1133(ドル円売り116.50)→0.1165(ドル円売り114.50)→0.0958(ドル円買い114.00) (No.8参照 ドル円)

ユーロドル(ドル円−ユーロ円)平均乖離幅25円 現状乖離幅30.80←32.05円
先週の売りシグナル1.2810から乖離幅の縮小を見たが、今週も1.2653で売りシグナルが点灯中、売り継続中であるが、乖離幅27~28円ユーロドル1.25前後ではユーロドル買いの目安として検討したい。過去一週間ごとの売買シグナルは次の通り。
1.1940売り→1.1878買い→1.2045売り→1.1911買い→1.2190売り←1.2030買い→1.2269売り→1.2096買い→1.2627売り→1.2729売り→1.2921売り→1.2778売り←1.2742売り→1.2917売り→1.2640売り→1.2644売り→1.2510一部買戻し→1.2810売り

豪ドル(ドル円−豪ドル円 平均乖離幅28円 現状乖離幅 28.60←28.30円
先週は0.7517の売りでポジション解消売りから様子見に転じたが、今週も乖離幅は大差なく、様子見が賢明である。
最近の週間ごとの経緯は 0.7380買い→0.7318買い→0.7432買い継続中→0.7517売り様子見へ

NZドル(ドル円−NZ円 平均乖離幅37円 現状乖離幅44.00←44.30円)
NZドルが徐々に回復を見せている。先週の買い0.6114から今週も引き続き0.6210で買いシグナルが点灯中。
週間ごとの売買シグナル=0.6082買い→0.6334買い→0.6380買い→0.6422売りポジション解消→0.6200様子見→0.6335様子見→0.6300弱い買い→0.6179買い→0.6082買い→0.6091買い→0.6114買い

カナダドル(ドル円−カナダ円 平均乖離幅15 現状乖離幅13.20←11.60円)
先週は週後半で乖離幅14円前後に接近、ポジション解消のレベルに達したが、今週は1.1282でも買いシグナルが継続しているが、1.13台ではポジション解消の売りを摸索すべし。
過去の週間ごとの買いシグナルは1.1057→1.1099→1.1180→1.1065→1.1010→1.1063→1.1229→1.1229→1.1160→1.1132

ポンド(ドル円x2−ポンド円 平均乖基準離幅25円 現状乖離幅18.75←17.05円)
ドル円116.10x2=232.20−ポンド円213.45=乖離幅18.75円
先週は売りシグナルが1.8504で点灯中していたが、今週も売りシグナルが1.8385で点灯しており、ポンドショートを継続中。先週までの乖離幅の流れの推移は30円→25円→20円→15円→10円→13.45→15.90→13.25→17.20→21.20→17.35←17.05円   ちなみに乖離幅によるポンドレートの売買の目安は30円=1.7400、25円=1.780、20円=1.8250、15円=1.86, 10円=1.89である。 
 
スイスフラン(ドル円−スイス円 平均乖離幅25円 現状乖離幅22.00←21.00円) 
動きには大きな変動は見られず、今週も1.2338で買いシグナルが点灯中。週ごとの買いシグナルの推移は以下のとおり。
1.2261→1.1981→1.2165→1.2250→1.2088→1.2306→。2309→1.2487→1.2233である。

豪ドル円/NZドル円裁定取引(平均基準乖離幅10.00円 現状乖離幅15.40←16.00円
先週最大乖離幅16円に拡大したが、再び縮小気味に推移、現状15.40円でも豪ドル売り/NZ買いを継続中。過去の週間推移は以下の通りです。9.30→10.75→11.80→11.90→13.95→13.05→13.80→14.60→16.00→15.45→13.95→13.60→13.00→13.85←14.40→15.35→16.00円

単純加算方式 ユーロ円+ドル円(250円以下は円高&260円以上は円安の目安) 
先週はドル円114.00+146.05=260.05と安値圏263円からの戻りを見せたが、円安基調が進み、現状では再びドル円116.10+ユーロ円146.90=263円と円安圏に再突入している。
ユーロ円売り/ドル円売りもリスク限定局面へ。
2月平均258.80 3月平均257.83 4月平均260.42 5月平均255.44 6月平均259.28 ユーロ円売り/ドル円売りもリスク限定局面へ。

欧州通貨ペア(週間毎の過去の経緯)
ユーロポンド(平均乖離65円 現状乖離幅66.55←64.95円)
先週はチャート上での売りシグナル0.6921から、今週は乖離幅からも0.6882で売りシグナルが点灯中であるが、弱めの売りシグナルでもあり、少な目の売り始動。
直近
直近の売りシグナルは0.6941→0.6974→0.6939→0.6915→0.6924→0.6922→0.6822→0.6921
そして、買いシグナル0.6789から、売りは0.69台、買いは0.68割れが一応の目安。

ユーロスイス(平均乖離50円 現状乖離幅52.80←52.85円)
先週1.5670の売りシグナルから乖離幅は変更が見られず、1.5611でも売り継続中
1.5717売り→1.5775売り→1.5811売り←1.5742様子見→1.5725様子見→1.5744→1.5653売り→1.5607買い様子見→1.5544様子見→1.5613売り→1.5621売り→1.5646売り←1.5670売り

ポンドスイス(平均乖離25円 現状乖離25.25←24.60円)
先々週の買いシグナル2.2612から、早くも今週はポジション解消レベルの売りに達しており、2.2683の売りでポジションクローズ
過去の週ごとの経緯は2.2986売り→2.2763買い→2.2641買い→2.2846売り→2.2670買い→2.2614買い→2.2795売り→2.2694買い→2.2865売り→2.2742買い→2.2651買い→2.2779売り様子見→2.2612買い→先週2.2639買い
新外為の森 参照★ 本ペットチャートでは3段階分散投資をお勧めしています、常に少なめからの
始動をお願い致します。最終的な投資・運用の判断はご自身の責任で行って下さい。
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プロフィール

鈴木郁雄

Ikuo Suzuki

ケンティッシュジャパン代表

オーバーシーズユニオン銀行入行後、フランスの3大銀行のひとつであるソシエテジェネル銀行東京支店に勤務、外国資金本部長として20年間のディーリング経験を持ち、為替のみならず今話題のデリバティブ業務を日本に導入し、ディーリング部門を統括し、多大な成果を挙げる。01年10月為替投資顧問会社ケンティッシュ ジャパンを設立、今現在も邦銀大手ならびにロンドン・ニューヨークなどの外銀ディーラーとの親密な情報交換し、投資家心理を加えた独自の分析には定評がある。

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