材料出尽くし感否めず!微調整に終始?
米連邦準備理事会(FRB)は事前予想通りに金利据え置きを決定する中、米連邦公開市場委員会(FOMC)後の声明では、これまで実施してきた月額850億ドルの資産買い入れを継続する方針を表明している。縮小開始前にさらなる証拠を待ちたいとした上、経済は緩やかなペースで拡大を継続しているが、失業率は依然として高止まりしていることを指摘しており、大方の予想通りに量的緩和縮小期待は後退している。相対的には堅調な株価水準が好感される中、ドルの買い戻しが一段と進行した格好でドル円は一時98円台後半、そして、ユーロドルは1.37割れとなるなどドル全面高の様相を呈している。
一方、NY株式相場ではダウ平均株価は前日比61ドル安と上昇は一服しているが、史上最高値圏で推移していた反動でもあり、市場自体は超低金利政策を背景に底堅い状況になっている。ただ、市場全般には材料出尽くし感が生じており、本日の株式及び為替相場は持ち高調整に走る可能性が高く、再び、狭いレンジ相場の攻防になることが予想される。
他方、売買材料が各国の脆弱性を帯びた経済指標も含めて、欧米の財政問題、債券利回りの金利格差、そして、株式動向など多岐に渡っている関係上、為替相場自体の難易度は更に高まっている。ただ、ファンダメンタルズやチャート分析上では、ドルの売られすぎの傾向があるため、もう一段のドルの下げ局面ではドルロングに移行することがリスクは軽減されるだろう。当面、ドル円98円割れからのショート、そして、ユーロドル1.38台以上からのロングは自重することが一考であろう。