明日の米雇用統計控えポジション調整局面!?
米財政問題に関しては、与野党間で一応合意に達したもの、依然として、不透明感が強い中、ルー米財務長官は連邦債務の上限引き上げをめぐる政治の展開が米経済に打撃を与えており、こうした事態を繰り返してはならないと主張するなど、米国内においては沈静化に向けて期待感を強めている。
一方、米連邦政府機関の一部閉鎖が2週間以上に渡った関係上、市場では材料不足の感は否めないが、市場はドルロングの積みあがりを手仕舞う動きが優先される中、米連邦準備理事会(FRB)が景気を下支えするために量的金融緩和の縮小時期を先送りするとの観測が深まり、米10年債利回りが約3カ月ぶりに2.578%の水準にまで低下、金利格差縮小も手伝いドル売りに傾斜している。ただ、NYダウは小幅高と持ち直し兆しを見せており、過度なドル安期待は自重局面に差し掛かっている。
他方、ユーロドルは3日続伸し、一時2月1日以来、約8か月半ぶり1.37台まで上昇するなど、依然として、底堅い展開を見せているが、ドル円と同様に、1.37台では高値掴みに対する警戒感もあり、一旦ポジションを清算する動きが散見されており、総じて、急ピッチのユーロドル高に違和感が生じている。ただ、延期された9月雇用統計は明日発表されるが、米政府機関の一部閉鎖に伴い、データ自体に不確定要素を多分に含んでいるとの指摘があり、市場は疑心暗鬼の中、積極的にポジションを構築する難しさがある。