米協議合意でデフォルト回避!材料出尽くし感でドル買い戻し限定的?
米債務上限引き上げ問題は、米議会上院の民主と共和両党は妥協案で合意する見通しであり、本日中にも上院本会議での可決の運びになるが、一応、史上初の米デフォルト(債務不履行)はぎりぎりで回避される見通しである。今回の法案が成立すれば来年2月7日までの借り入れが可能となるとともに、1月15日までの政府機関への予算が手当てされ、そして、政府機関の閉鎖も解除される予定であり、市場には安堵感が広がる中、ドルの買い戻しが優先されており、ドル円は99円台に迫る展開を見せ始めている。
一方、米財政協議は一旦落ち着き差を取り戻してはいるが、依然として、根本的な打開策とは言えず、財政問題を先送りした状態との声も少なくない。それ故に、ドルを継続的に買い上げて行くまでの機運には至ってはいないのが現状であり、当面、株価動向を注視した相場展開が見込まれる。
他方、NYダウ平均株価は当面の債務不履行(デフォルト)回避の見通しが強まる中、投資家心理が改善したことを受けて、205ドル高と大幅に反発、約3週間ぶりの高値圏1万5373ドルまで上昇しており、株高円安期待からドル円の底堅さに繋がっているが、反面、更なる上昇局面では、材料出尽くし感を踏まえた利益確定売りが控えており、米財政問題が視界良好とは言えないだけにドルの高値掴みには要注意とみなす方がリスクは軽減されるだろう。