ドル売りに過剰反応の兆し!反動買いに注視?
連邦政府機関の閉鎖が予算問題をめぐって米議会の与野党間における打開策が見出せない中、市場では今月中旬に控えている債務上限引き上げ問題が棚上げにでもなれば、米経済のデフォルト懸念が深刻化する共に、米国の信用失墜を背景に世界経済混の大打撃になるとの悲観的な見方が先行しており、もはや、米国内の問題ではなくなりつつある。米議会は遅かれ早かれ、何らかの妥協案を練りだすであろうが、当面、神経質な展開を余儀なくされている。
一方、10日から始まるG20においても、米国財政情勢が論議の中心になることが予想されており、米政府としては、米国のメンツにかけても、早期の妥協案を講じる必要に迫られている。それらの希望的な観測もあり、米国株式市場は反発の気配を見せていることが救いかもしれない。
他方、様々な憶測が飛び交う中、米株式市場や米国債の暴落などを含めて、ドルの急落も想定せざるを得ない相場環境にあるが、既に、市場は全般的にドル売りに過剰反応している嫌いがある。当面、株式市場の動向に注視した上、ドルの反動買いシナリオを組み入れながら、ドルの戻り売りを優先することが一考であろう。