難易度高し!ドル円95円割れの危機と100円台復活の可能性?
米政府機関の一時閉鎖問題に関して、依然として、与野党の歩み寄りが見えず、NYダウ平均株価は136ドル安と1ヶ月ぶりに1万5千ドル割れへと警戒感を強めている。その中、日経平均株価は1万4千円割れが視野に入っており、ドルロングを解消する動きと共に、ドル円は一時97円割れの展開を見せるなど上値の重さが再認識されている。
一方、米政府機関の閉鎖期間が長引けば、今月半ばに控えている債務上限引き上げ問題にも支障を来たす可能性がある。米財務省は米債務上限引き上げをぎりぎりまで遅らせることは自傷行為であり、債務不履行に陥れば、国際の信用失墜、米金利急上昇を招く恐れがあり、2008年の金融危機もしくは、それよりも悪い影響を及ぼすと警告している。
閉鎖期間の長期化は世界経済絵への影響も計り知れないだけに、現状ではドルを積極的に買える外部環境ではなく、当面、ドルの急落を踏まえた上でドルの戻り売りを優先させることが一考であろう。
他方、1995年のクリントン政権下においても米政府機関の一時閉鎖が20日間ほど実施された経緯がある。当時のFRBは臨機応変に金利引き下げが随時実施したことから、株式市場への影響は軽微にとどまっている。その後、政府機関の閉鎖が解消された際には、株価は急騰する中、ドル買いを誘発している。以上を踏まえると市場参加者は神経質にならざるを得ず、かなり難易度の高い相場環境にあると言わざるを得ない。穿った見方であるが、ドル円95円割れの危機感もあるが、反面、100円台復活の可能性も捨てきれないのが現状かもしれない。