米政府機関閉鎖でドル売り優勢!急ピッチのドル売りに違和感?
2日目に突入した政府機関の一部閉鎖が長期化するとの懸念が重石となり、NYダウ平均株価は反落すると同時に、ドル売り優勢の展開に陥っている。その中、オバマ米大統領と議会指導部は政府機関閉鎖をめぐる協議を開始したものの両党の隔たりが大きく、事態の打開策を見出せない情勢にある。また、オバマ大統領は政府機関の再開に加えて、連邦債務上限引き上げなど問題なども山積しており、ドルを積極的に買い上がる機運には程遠い状況にあり、今後も政府機関の閉鎖が解消されるまでは米ドルの買戻しも限定的と言わざるを得ないだろう。
一方、円相場はアベノミクスへの期待感を踏まえて、相対的にリスク回避の円買いの動きは鈍くなっている反面、米政府機関の一部閉鎖によるドル売りに挟まれ、どちらにも動きづらい相場環境に直面している。ただ、急ピッチのドルロングの解消売りが一巡しており、ドル円97円割れからのドル円ショートには違和感が生じている。
他方、ユーロドルは特筆すべき買い材料もない中、昨日、ECB理事会は政策金利の据え置機を決定、その後のドラギ総裁の記者会見では、ユーロ圏経済見通しへのリスクは、依然として下向きとしており、概ね、前回の会合から大きな変化をないものの、懸念されていたイタリアの政局不安が解消に向かっており、ユーロドルは一時2月以来の高値圏1.36台まで一時上昇するなどユーロを買い戻す動きに繋がっている。ただ、ドル売りに助長された側面が多々あり、過度なユーロ高期待は自重することが一考であろう。