ドル円100円台に抵抗感!戻り売り優先?
シリアへの軍事介入に対しては国連調査団の分析結果待ちの段階であるが、昨日、オバマ大統領はシリアのアサド政権による化学兵器使用は国際規範違反とした上、シリア攻撃は限定的なものであり、議会承認の取り付けに自信がある旨を述べている。また、ベイナー米下院議長(共和党)はオバマ米大統領に支持を表明すると共に、他の同僚議員にも賛同する要請であり、現時点では米議会が軍事介入を承認する可能性が高まっている。そして調査団を派遣した国連の潘事務総長は、シリアが化学兵器を使用したならば、安全保障理事会は一致団結し行動を起こさなければならないとし、化学兵器使用なら、国際法への重大な裏切り行為であると述べており、暗に軍事行動の可能性を示唆しており、積極的なドル買い志向は後退している。
一方、米ISM製造業景気指数が予想を上回り2011年6月以来の水準を更新、早期QE縮小開始期待を高まる中、米10年債利回りは再度上昇基調にあり、日米金利差拡大を背景に、ドルを買い戻す動きが強まっており、ドル円の下値も限定的になっている。ただ、ドル円100円台への抵抗感は根強いものがあるため、ドル円は狭いレンジ幅での攻防が予想される。当面、100円前後から戻り売りを優先することがリスクは軽減されるだろう。
他方、ユーロドルは特筆すべき材料はない中、ECBの利下げ観測を背景に徐々に上値の重い展開を強いられている。ユーロ主導の展開ではないだけに、当面、週末の米雇用統計を睨みながら、1.3100〜1.3300のレンジ幅を駆使した売買シナリオで臨むことが一考であろう。