シリア情勢加わり、難易度高し!?
シリア情勢が緊迫化する中、一部メディアでは米仏英が数日以内にミサイル攻撃による軍事介入に踏み切るのではとの観測が浮上しており、リスク回避による円買いニーズが増幅している。また、円ショートの積み上がりを背景としたポジション調整買いが加わり、ドル円は一時97円割れへと下落基調を強めている。
一方、シリア情勢に絡み、安全資産とされる金や債券へ資金が流入、同時に、需給ひっ迫との思惑から原油価格が109ドル台まで上昇するなど、市場は様変わりの様相を呈している。その中、NYダウは前日比170ドル安とシリア情勢の影響が出始めており、本日の日経平均株価は早朝から320円安と13,200円前後まで急落するなど、相場全般がリスク回避の動きに振り回されている。
他方、早期の米QE縮小観測はやや後退している模様ではあるが、中東情勢を睨みながらの相場展開が予想されるだけに、当面、ある程度の円高シナリオを取り入れる必要があるだろう。時期尚早ではあるが、ドル円95円前後も視野に入れることも一考かもしれない。
他方、ユーロドルはシリア情勢を背景に米国債利回りの低下、そして、米株安や原油価格の上昇が重なり、総じて、ユーロの買い戻しが優勢になっている。更にポジション解消が進行すれば、ドル円と同様にユーロドル1.35台も現実味を帯びてくる。いずれにしても、シリア情勢が加わったことで更に難易度が増しているため、ここは通常よりもレンジ幅を拡大すると共に、少な目の売買で対応することが得策であろう。