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鈴木郁雄の実践・為替ストラテジー

手掛かり難否めず!ドル売り優勢ももみ合い相場?


ロンドン市場が休場のため、相対的に流動性は乏しい中、米量的緩和の縮小開始時期や縮小規模をめぐり、市場全般は混迷を極めているが、昨日発表された冴えない米耐久財受注を受けて、ややドル売りが優勢になっているが、依然として、市場はレンジ相場の域を脱していない。

一方、NYダウは終始軟調気味であり、再度1万5千ドル台の上値の重さが意識されているが、反面、米長期金利の上昇も一服しており、懸念されていた住宅関連への影響も希薄になっている。ただ、依然として、9月のFOMCにおけるQE3の縮小が有力視されている以上、市場流動性の観点から、投機筋を含め、新興国のリスク回避の動きは根強く、株及び為替相場は不安定な展開に陥っており、安全通貨である円買いニーズと共に、ドル円の戻りは鈍くなっている。

他方、ユーロドルは1.34台の上値の重さを意識しながら、一進一退を繰り返しているが、依然として、ユーロ主導の展開ではなく、米景気動向に左右される展開が予想されるため、直近のレンジ幅1.3300〜1.3450で逆張り待機で臨むしか妙味はないだろう。


プロフィール

鈴木郁雄

Ikuo Suzuki

ケンティッシュジャパン代表

オーバーシーズユニオン銀行入行後、フランスの3大銀行のひとつであるソシエテジェネル銀行東京支店に勤務、外国資金本部長として20年間のディーリング経験を持ち、為替のみならず今話題のデリバティブ業務を日本に導入し、ディーリング部門を統括し、多大な成果を挙げる。01年10月為替投資顧問会社ケンティッシュ ジャパンを設立、今現在も邦銀大手ならびにロンドン・ニューヨークなどの外銀ディーラーとの親密な情報交換し、投資家心理を加えた独自の分析には定評がある。

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