ポジション調整売買一巡!見極めの時?
昨日発表された米小売売上高が4カ月連続で増加となり、底堅い内容だったことから、早期のQE縮小開始期待が高まり、米10年債利回りが2.7%台まで上昇したことを受けて、ドルを買い戻す動きが広がりつつある。ただ、先の各連銀総裁に続いて、ロックハート・アトランタ連銀総裁はQE縮小へのステップは景気動向が確実になってから実施すべきと言及している。可能性は排除しないとしながらも、現時点ではFOMCのデータが足りない旨を強調しており、9月FOMCでの縮小開始には消極的な姿勢を示している。
一方、ドル円は引き続き安倍政権による法人税引き下げ観測を踏まえながら、順調な株式市場の推移を背景に、98円台まで上昇を速めており、相対的にドル円は底堅さを取り戻しつつあるが、円ショートの巻き戻しが一巡した反動買いとも解釈できる中、ドル円98円台半ば前後では実需および利益確定売りなどが控えており、上値は限定的と見なす方が無難であろう。
他方、ユーロドルはドルの買戻しが優先される中、徐々に上値の重さが再認識されているが、夏季休暇中のポジション調整売買が一巡していることもあり、依然として、1.3200〜1.3350のレンジ相場の域を脱してはおらず、上記レベルからのナンピン売買で対応することが賢明であろう。