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鈴木郁雄の実践・為替ストラテジー

ドルロング解消売り一服!過度な円高・ユーロ高後退?

特筆すべき材料のない中、相対的にドルロングの解消売りが優先されており、ドル円は一時95円台に突入する場面もあったが、目先の心理的節目である95円を意識せざるを得ないが、ドル円96円割れでは実需や利益確定の円売りニーズが高まりつつあり、反発気味に96円台半ば前後まで買い戻されている。

一方、ユーロドルは最近のユーロ経済指標が改善方向にある中、一時1.3400まで上昇するなど底堅い展開を見せているが、米経済回復期待は依然として削がれておらず、ドルロングの解消売りが一巡する可能性も否定できないため、過剰なユーロ高期待は禁物と言わざるを得ないだろう。

他方、NYダウ平均は一時、堅調な7月の中国貿易統計の結果を好感し、86.45ドル高になるなど、15,500ドル前後の高値水準を維持している。当面、ドルロングの解消売りが一巡したとの観測も少なくない。その中、本日発表される中国経済指標が改善方向にあるため、中国経済の先行き期待を踏まえて、株式市場が動意づく可能性もあり、基本的には現状レベルからのドルショートは自重することが一考であろう。


プロフィール

鈴木郁雄

Ikuo Suzuki

ケンティッシュジャパン代表

オーバーシーズユニオン銀行入行後、フランスの3大銀行のひとつであるソシエテジェネル銀行東京支店に勤務、外国資金本部長として20年間のディーリング経験を持ち、為替のみならず今話題のデリバティブ業務を日本に導入し、ディーリング部門を統括し、多大な成果を挙げる。01年10月為替投資顧問会社ケンティッシュ ジャパンを設立、今現在も邦銀大手ならびにロンドン・ニューヨークなどの外銀ディーラーとの親密な情報交換し、投資家心理を加えた独自の分析には定評がある。

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