手掛かり難否めず、あくまでも調整局面!?
NYダウ平均は昨日に続き前日比93ドル安となったが、節目である15,000ドル台をと維持している。6月貿易収支の赤字額が予想を下回ったことから、4−6月期GDPが上方修正されるとの見方が浮上しており、株価自体は底堅い展開が予想されている。
一方、ロックハート・アトランタ連銀総裁は9月からの量的緩和縮小はあり得るが、それは下半期GDPと雇用創造の如何に依存するとした上、失業率は2014年半ばまでに7%となる見込みと言及している。また、エバンス・シカゴ連銀総裁は来月にQE縮小を開始する可能性を排除せず、かなりの確率で年内に縮小に着手するとしながらも、継続的な低インフレは緩和終了を遅らせると発言しており、米低金利政策の長期化が意識された格好になっていることがドル売りを誘発している。
他方、ドル円は株安が嫌気される中、見切売りが優先されており、98円割れへと段階的に下げ足を速めており、約6週間ぶりの安値圏に突入している。ただ、あくまでも調整的な円高局面であることは否めず、さらに下値を探る相場環境ではないだろう。その中、ユーロドルはドイツや英国の経済指標が良好だったことが交感される中、一部ではユーロ圏経済がリセッションから早期に脱却するのではないかとの思惑から1.33台を回復しているが、ドルの調整売りに助けられて側面が多々あり、1.33台を維持できるかは懐疑的である。