米雇用統計で円安一服!株高基調不変、ドル円下値限定的?
7月の米雇用統計において、失業率は前月から0.2ポイント低い7.4%に低下したものの、非農業部門の雇用者数は前月比で16万2000人増と事前予想の18万人増を下回る内容となる中、米セントルイス地区連銀のブラード総裁はこの日、FRBは見通しのみに従って政策措置を決定することに対して慎重になる必要があると指摘し、緩和縮小を判断するには、更なる多くのデータを見極めるべきだと慎重姿勢をみせるなど、米連邦準備理事会(FRB)が債券買い入れの縮小を開始する時期が9月から12月にずれ込む公算が強まり、早期の金融緩和縮小が後退したことを受けて、ドルロングを手仕舞う動きが優先されている。
一方、ドル円相場は雇用統計発表直前には99円台後半で推移する中、一時100円台を窺う展開を見せたが、米雇用統計の低調な結果を嫌気して、円を買い戻す動きが広がり、99円割れまで下げ足を速めているが、NYダウが過去最高値を更新しており、本日の日経平均株価の堅調な展開が予想されるだけに、下値は限定的になる可能性が強く、ドル円98円台からのショートは自重することが一考であろう。
他方、ユーロドルはドルの調整売りに助けられた側面もあり、一見底堅い動きではあるが、相変わらず、ECBによる利下げ観測は根強く、1.33台の上値の重さが意識されている。