視界不良!一進一退?
昨日はFOMCに注目が集まる中、NY序盤では米7月ADP全国雇用者数や4−6月期国内総生産(GDP)が、総じて市場予想を上回る結果となったことが好感され、ドル円は一時97円台半ばから98台半ば前後まで上昇、ユーロドルは1.32台前半まで下落するなどドル全面高の様相を呈していたが、その後の米連邦公開市場委員会(FOMC)声明文において、景気やインフレの下方修正に加えて、量的緩和第3弾(QE3)縮小に関する文言はなく、ドルは上げ幅を解消する格好でドル円は再び97円台まで下落、そして、ユーロドルは1.33台半ば前後まで急速に買い戻されるなど、市場参加者は荒っぽい展開に困惑している。ただ、最終的には、ポジション調整の段階の域は出ず、ドル円は98円前後、そして、ユーロドルは1.33前後で推移しているように、市場の関心は早くも明日の米雇用統計の動向に移行してが、焦点が絞りきれない難解な相場環境に直面している。
一方、豪ドルは来週の豪準備銀行(RBA)理事会で政策金利の引き下げがほぼ確実視される中、対ドルで0.900割れを実現、2010年9月以来の安値水準である0.89台前半まで一段安となっている。円キャリートレードの解消売りを含めて、依然として、上値の重い展開を強いられているが、円相場との相関性から判断すれば、既に警戒水準まで乖離幅が拡大しており、過度な豪ドル安期待は自重局面にある。
他方、本日はECB理事会が開かれる中、政策金利を据え置かれるだろうが、次回会合で金利引き下げとの見通しが強まる可能性もあり、ユーロドル1.33台以上からのロングは自重することが一考であり、当面1.3200〜1.3350のレンジ幅を重視して臨むことが賢明であろ
う。