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鈴木郁雄の実践・為替ストラテジー

様子見気分一色!直近のレンジ幅で逆張り待機?

本日から始まる米連邦公開市場委員会(FOMC)やECB理事会、そして、週末の米雇用統計などの重要イベントを控える中、市場参加者の夏季休暇入りも加わり、市場は相対的に様子見気分が漂っている。昨日発表された米6月中古住宅販売保留件数指数が予想ほどの落ち込みではなかった一方、米7月ダラス連銀製造業活動指数は弱い内容となるなど強弱まちまちの結果であり、ドル円およびユーロドル共に小幅なレンジ相場と化している。

一方、ドル円は、日経平均株価は昨日の大幅安を背景に軟調が懸念されるが、NYダウが小幅な下落にとどまっているため、ある程度の反動が期待されており、円を積極的に買い上げる機運には至っていないが、引き続き円ショートの膨らみがあるため、戻りも限定的と言わざるを得ない。

他方、米10年債利回りが2.60%まで回復したこともあり、市場はややリバウンド気味にドル買いを誘発している。その中、ユーロドルは1.33ドル目前で失速しているが、足元では米連邦準備制度理事会(FRB)が明日にでもFOMCにおいて、低金利政策を改めて強調するとの観測もあり、ドルの戻りも限定的になっている。ただ、ECBの利下げ観測も払拭できておらず、持ちつ持たれつの相場環境にあるため、当面、直近のレンジ幅で対応することが一考であろう。


プロフィール

鈴木郁雄

Ikuo Suzuki

ケンティッシュジャパン代表

オーバーシーズユニオン銀行入行後、フランスの3大銀行のひとつであるソシエテジェネル銀行東京支店に勤務、外国資金本部長として20年間のディーリング経験を持ち、為替のみならず今話題のデリバティブ業務を日本に導入し、ディーリング部門を統括し、多大な成果を挙げる。01年10月為替投資顧問会社ケンティッシュ ジャパンを設立、今現在も邦銀大手ならびにロンドン・ニューヨークなどの外銀ディーラーとの親密な情報交換し、投資家心理を加えた独自の分析には定評がある。

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