▲ 今週は先週までの米経済指標と比較しても、相対的にも相場をかく乱するような指標は見当たらない。各国要人発言が注目されるではあろうが、次週のFOMCに向けての波乱含みの展開が予測されるだけに。それほど容易な相場にはならない。世界的なリスクマネーの流れに落ち着きが見られない状況下では、原則的には高金利を背景にした米国依存型の米ドル買いの底堅さを認識しなければならない。しかしならが、気まぐれな投機筋にとっては絶好の米ドル売りの局面にも転じることが可能なだけに、予断を許せないマーケットになる。
▲ 先週の日経平均株価は６週間ぶりに上昇したとは言いながらも、未だに、外人投資家の売りに加えて、福井日銀総裁の予期せぬ村上ファンド出資問題などの株安が懸念されている状況下では、為替相場への影響も計り知れず、どうしても、株式市場と商品相場の影響を受け易い為替相場であることは否めない。長期金利の動向を見る限り、債券市場への一時的な逃避も見られるが、世界的金利上昇を背景にすれば、債券市場に恒常的に向かうマネーでもなく、投機筋の動向と半期決算を迎える米系ヘッジファンドの動きにも注意が必要である。いずれにしても、リスク回避の動きが急務でもあり、ポジションの縮小とレンジ幅を拡大して臨む相場である。
▲ 先週から、バーナナンキFRB議長も含めて、米要人発言の中には、米経済に関する慎重論であろうが、米景気後退ではないにしても、景気減速論も飛び出しており、短期の米ドル買い、中期の米ドル売りの様相を見せている。奇しくも米長短金利の逆転現象が示しており、米ドルの上昇もリスク回避の一過性の上昇とも言える。市場参加者の関心事が再び世界経済の不均衡問題に焦点を求めており、人民元の動きもさることながら、日本円に対する円安是非を問われる時期でもある。そして、今後の米景気動向を探る為にも、今週の米経済指標の中でも20日に発表される住宅着工件数に注目したい。当てにならない米経済指標と言われながらも、住宅着工の鈍化が鮮明になれば、米景気の減速懸念を表面化させ、米ドル売りに繋がる恐れも考えられる。ただし、29日のFOMCにおいて、FFレート0.25%の利上げが濃厚なだけに、米ドルの下値も限定的と見るべきであろう。
▲ 今週の株式相場は日米の景気動向をも含めて、再度、日系平均株価1万5千円前後で一進一退の展開になりそうだ。世界的な金利上昇とインフレ懸念、そして景気減速懸念などが生じており、素直に買える通貨ペアも乏しく、29日の米連邦公開市場委員会（ＦＯＭＣ）、そして来月早々7月3日の日銀短観などが控えており、相対的な様子見は避けられない相場である。現状の難易度から判断しても、基本的には大きく動いてからの市場参加がベストであろう。


＊＊＊＊＊＊＊＊今週のペットでも判る簡単チャート『事前予測実施中』＊＊＊＊＊＊
作成年月日　2006年6月18日(日)週末の終値ベース

米ドル高にも息切れが生じ易いレベルへ突入している。総体的には各通貨に対して米ドル高の様相であるが、米ドル以上に円安が進んでいる状況でもあり、それゆえに米ドル以外の通貨ペア(特にクロス円)の割高感も生じている。　
先週から1円以上の円安局面を迎えており、態勢としては円高局面に移行するレベルでもあり、米ドル買いには黄信号が点滅中である。

▲ ドル円　(ユーロドル−ユーロ円)　平均乖離幅0.0950　現状乖離幅0.10410←0.0969
115.15円　売り始動【ユーロドル1.2644⇔ユーロ円145.60】
（１ユーロ÷1.2644＝0.7909）−（100円÷145.60＝0.6868）＝0.1041
先週は弱めの売りが始動していたが、今週は通常の売りレベルに達している。115円台前半の売りシグナル点灯中。
過去の乖離幅とドル円売買シグナルは1.2033(ドル円売り117.50)→1.2096(ドル円売り118.30)→1.2340(ドル円売り116.60)→0.0870(ドル円買い113.80)→先週末0.0969(ドル円売り113.95ファーストステップ少な目の売り)
(HP新外為の森⇒No.8ドル円参照)

▲ユーロドル（ドル円−ユーロ円）平均乖離幅25円　現状乖離幅30.45←30.10円）
先週と同様に売りシグナルが1.2644でも継続中である。1.25台への突入もあったが、当面の利益確定は1.25割れを見てからのシグナルを待ちたい。ユーロドルのショートを継続中。
以下は一週間ごとの売買シグナル(事前予測)。
1.1940売り→1.1878買い→1.2045売り→1.1911買い→1.2190売り←1.2030買い→1.2124売り→1.2269売り→1.2096買い→1.2340売り→1.2627売り→1.2729売り→1.2921売り→1.2778売り←1.2742売り→1.2917売り→1.2640(一部買い)売り継続中。

▲ 豪ドル(ドル円−豪ドル円　平均乖離幅28円　現状乖離幅30.15←28.70円)
様子見が続いていたが、今週は0.7380から買いシグナルが点灯中。少な目からのスタート

▲NZドル（ドル円−NZ円　平均乖離幅37円　現状乖離幅44.00←41.70円）
弱めの買いシグナルから、再度乖離幅が拡大しており、強めの買いシグナル0.6179で点灯中。
週間ごとの売買シグナル＝0.6082の買い→0.6334の買い→0.6380の買い→0.6422売りポジション解消→0.6200様子見→0.6335様子見→0.6300弱い買いシグナル。

▲カナダドル（ドル円−カナダ円　平均乖離幅15　現状乖離幅12.60←10.95円）
買いシグナルが継続的に点灯している。
先１1063の買いシグナルから1.1229まで上昇し、利益確定ゾーンであるが、チャート上では買いシグナルが1.1229でも点灯中。
週ごとの買いシグナルは1.1057→1.1099→1.1180→1.1065→1.1010→1.1063

▲ポンド（ドル円ｘ２−£円平均乖基準離幅25円　現状乖離幅17.20→18.15円）
ドル円115.15x2＝230.30−ポンド円213.10＝乖離幅17.20円
依然として、売りシグナルが1.8506では点灯中。
先週までの乖離幅の流れの推移は30円→25円→20円→15円→10円→13.45→15.90→13.25→17.20円。
ちなみに乖離幅30円＝1.7400買い、25円＝1.78、20円＝1.8250、15円＝1.86，10円＝1.89がGBPの推移である。　　

▲スイスフラン（ドル円−スイス円　平均乖離幅25円　現状乖離幅21.60←21.35円）　
今週も1.2309で買いシグナルが点灯中、５月中旬の1.19台から買いが継続しているが、まだ上昇の余地がある。
週ごとの買い継続推移は1.2261→1.1981→1.2165→1.2250→1.2088→1.2306である。

★豪ドル円/NZドル円裁定取引（平均基準乖離幅9.00円　現状乖離幅13.85←13.00円）
最大乖離幅16円から、縮小傾向しているが、いまだに、不安定であるが少なめであれば可能。
過去の週間の推移は9.30→10.75→11.80→11.90→13.95→13.05→13.80→14.60←１6.00→15.45→13.95→13.60→13.00円

▲単純加算方式　ユーロ円＋ドル円(250円以下は円高＆260円以上は円安の目安)　
2月平均258.80　3月平均257.83　4月平均260.42　5月平均255.44円
6月平均256.10→258円、今週は145.60＋115.15＝260.75と円安傾向が強まっている。
ユーロ円とドル円の売りシグナル点灯中。

● 欧州通貨ペア
▲ユーロポンド『平均乖離65円　現状乖離幅67.50←65.70円』
先週に引き続き売りシグナル0.6832で点灯ではある。当面の目安は0.67台の買いシグナル、0.69台では売りシグナルである。
過去は売りシグナルの連続が続いたが、週ごとの売り0.6941→0.6974→0.6939→0.6915→0.6924→0.6922→0.6822→買いシグナル0.6789、再び0.68台半ばからはシグナルへ突入。

▲ ユーロスイス『平均乖離50円　現状乖離幅52.05←51.45円』
今週も引き続き売りシグナル継続中、弱めの売りシグナルが1.5564で点灯中。
1.5717売り→１．5775売り→1.5811売り←1.5742様子見→1.5725様子見→
1.5744→1.5653売り継続→1.5607様子見→1.5544様子見→先週1.5613売り

▲ポンドスイス『平均乖離25円　現状乖離26.00←24.55円』
強い買いシグナルが終了。利益確定売りシグナル2.2779へ突入。その後は様子見へ
過去の週ごとの経緯は2.2986売り→2.2763買い→2.2641買い→2.2846売り→2.2670買い→2.2614買い→2.2795売り→2.2694買い→2.2865売り→1.2742買い→1.2651買い
＊ 新外為の森　参照
★ 本ペットチャートでは3段階分散投資をお勧めしています、常に少なめからの
始動をお願いいたします。最終的な投資・運用の判断はご自身の責任で行って下さい。
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