ドル調整売り継続!違和感のあるユーロ買い・円買い?
相対的に新規材料に乏しい中、ドルロングを解消する動きが上回り、ドル売りが優勢になっている。来週には注目の米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えているが、WSJ紙が米連邦準備制度理事会(FRB)は長期間の低金利維持を示すためにフォワードガイダンスの変更を議論する可能性を報じたこともドル売りを誘発させている。
一方、ドル円は、米耐久財受注が予想を大きく上回り、一旦100円前後まで反発したものの、米新規失業保険申請件数が予想より悪化するなど結果はまちまちではあるが、持ち高調整や実需売りが随所に散見され、一時99円割れへと下げ足を速めており、上値は限定的になっている。ただ、早朝に総務省発表した6月の全国消費者物価指数(CPI)は前年同月比0.4%上昇と2008年11月以来の上昇率となるなど、徐々にアベノミクス効果が浸透しているとの観測もあり、ドル円の下値は限定的と判断するのが無難であろう。
他方、ユーロドルは6月の家計・企業向け融資が過去最大に落ち込むなど、足元の景気低迷が顕著になっており、ECBの利下げ観測は更に強まっているにもかかわらず、1.33台目前まで反発気味に上昇しているが、主にドル全面安に助けられた上昇局面であり、現状レベルからのユーロロングは自重することが得策であろう。