手掛かり難否めずもドル買戻し優勢!?
先のバーナンキFRB議長の発言以来、来る9月FOMCにおけるQE早期縮小期待はやや後退しているが、年内若しくは来年早々にも実施される見通しには変化はない。その中、米長期金利の上昇を背景にドルを買い戻す動きが強まっている。ただ、ドルロングを解消する動きもあり、相場は全般的に一進一退を繰り返している
一方、昨日発表された7月の米製造業の購買担当者景気指数(PMI)速報値が4カ月ぶりの水準まで回復、そして、6月の米新築住宅販売件数も市場予想以上に改善しており、米景気の回復基調が鮮明になりだしている。今後も日米金利差拡大を背景にドル円は引き続き底堅い展開が予想される。
他方、ユーロドルは7月のユーロ圏PMI速報値で製造業と非製造業を合算した総合指数が市場予想以上に改善、好不況の目安である50を1年半ぶりに上回り、ユーロドルは一時1.32台半ば前後まで上昇したものの、欧州中央銀行(ECB)が緩和的な金融政策を維持し、成長加速に向けて利下げも行うとの方針を示したことで、一段のユーロ上昇は限定的との見方は少なくない。また、相対的にはユーロに対する過熱感も含めて、ドルの上昇に阻まれる格好でユーロドル1.33前後の上値の重さが意識されている。