材料出尽くし感強く、調整主体の展開!?
早期の米QE縮小開始期待はやや後退している中、昨日発表された6月の米中古住宅販売件数が予想を下回ったことから、相対的にドル売りが優勢になっており、一時、ドル円は99円台前半まで下落、そして、ユーロドルも1.32台前半まで買い戻されているが、両通貨共に更に強調できるほどの買い材料はなく、焦点が絞りきれない相場環境に直面している。
一方、週末の参院選では自公が圧勝、ねじれが解消された格好となり、安倍政権の長期化が期待される中、追加的な緩和策への期待が高まっているものの、材料出尽くし感も踏まえたポジション調整主体の展開を強いられており、徐々にドル円100円台の上値の重さが意識されてはいるが、更に下値を探る展開とは言えず、あくまでも膨れ上がった円ショートの解消局面とみなす方が賢明であろう。
他方、安部首相は引き続きデフレ脱却を最優先と明言し、成長戦略を一段と加速する必要に迫られている関係上、景気先行指数である株価の現状維持は言うまでもなく、円安を重視した政策路線になるであろうが、日本独自による打開策では限界点があり、どうしても、欧米の経済情勢、そして、中国などの新興国の経済情勢を横目にした神経質な相場環境になっており、ある程度の乱高下は避けられない外部環境に直面している。