米出口戦略で一歩リードも材料難否めず!?
注目されたバーナンキFRB議長の議会証言が行われたが、従来通りに金融緩和縮小に対する規定路線に大きな変化は見られてはいない。日米欧共に様々な出口戦略を模索している段階であり、相場自体は調整色の強い小幅なレンジ幅での攻防と化している。
バーナンキFRB議長は、債券購入ペースは事前に決まってはいないが、資産買い入れ縮小を年内に着手し2014年半ばごろには終了させることが適切と想定している。また、資産買入れは失業率が7%近辺となった時点で終了する可能性が高いとしている。また、財政政策はあまりに短期的な問題に傾注しすぎるとし、予見可能な限りゼロ金利緩和政策をとる旨を述べている。そして、同議長は円相場にも触れているが、円相場の変化は米製造業の競争力向上のトレンドを妨げておらず、日本の金融政策は適切とし、暗に円安を容認する姿勢を示唆している。
一方、ドル円は、ドル円100円台の上値の重さが意識される中、弱い米住宅関連指標・住宅着工件数やバーナンキFRB議長の発言、そして、米長期金利が2.5%割れへと低下傾向を示したことから、一時99円割れ目前まで下落したが、株価の堅調な動きと共に、レンジ相場の域を脱しておらず、相変わらず99円台半ば前後で試行錯誤が続いている。
他方、ユーロドルは相対的に戻り売りが優先される中、1.32台までは届かず、失速気味に1.31割れまで下落したが、ドル円と同様に方向感に乏しい展開を強いられており、依然として、1.3000〜1.3200のレンジ相場を形成している。