ドル円100円&ユーロ$1.3000で心地良いレベル!相場の動意待ち?
本日の米独立記念日と明日の米雇用統計を控える中、市場は全般的に方向感に乏しく、ポジション調整主体の展開に陥っている。その中、ドル円はポルトガルの政局混乱を背景にリスク回避型の円買いが一時優先されたものの、昨日発表された米雇用指標が底堅い内容だったことを受けて、NYダウが一時15,000ドル台まで反発に転じたことが好感され、ドル円は99円台前半から100円台まで回復、またユーロドルも1.3000台を回復するなど、総じて、値ごろ感による買戻しが優勢になっている。
一方、本日はECB理事会が予定されており、政策金利は現状維持0.5%の据え置きが有力視されている関係上、その後のドラギECB総裁の会見が注目されるが、ここ最近のECB理事の発言も含めて、総じて、ハト派的な見解にとどまる公算が強いだろう。また、ユーロ圏では財政再建計画の難航は相変わらずであるが、若年層の雇用情勢の悪化が際立っており、一部ではマイナス金利導入などを視野に入れた追加金融緩和策の声は少なくない。ただ、欧州債利回りが上昇中でもあり、現時点では信認回復並びにユーロ離れの防止なども踏まえると、ECB当局側としても、火消し役に回らざるを得ないだろう。
米国では金融緩和の縮小に向けて方向転換しつつあるように、欧米金融政策の二極化が進行中であり、ユーロの戻りは限定的になっている。
他方、米6月ADP雇用者数は前月比18万8000人増で市場予想を上回る中、米6月ISM非製造業景況指数は52.2と市場予想を下回ったものの、構成項目の雇用は54.7で前月の50.1から上昇に転じており、相対的に雇用改善が進んでおり、明後日の米雇用統計への期待感が広がっているため、ドルを買い戻す動きが優勢と見なした方が無難であろう。