ユーロドル軟調継続→1.25割れ/円高局面へ←114.50!
▲ 米経済指標の改善は見られない中で、米ドルが堅調に推移しているように、世界マネーが右往左往している状況である。世界同時株安が好転する兆しも見えず、世界的金利上昇懸念にも変化の兆しは生じており、リスクマネーが確実に株式市場から流出している証であるため、相場を読み切れないのが現状である。各国債券市場の利回りの低下を見る限りは、一時的にもリスク回避手段としては、高金利の米ドル債に集中している証でもあり、先週は米ドル買いに繋がったとも言えるが、長続きはしない展開と見るほうが賢明であろう。さらに、原油価格及び金価格の下落も視野に入れなければならず、為替相場の動向と見極めるには至難の技と言うのが正直なところである。このように予断が許せない環境下では、ポジションの解消が手っ取り早い戦術の一つであり、冷静に相場を眺めることが肝心である。おそらく、既存のテクニカル分析も通用しない相場であり、ファンダメンタルズ分析も信憑性には乏しい状況が続くとみるべきであろう。
▲ プロは常に市場参加を余儀なくされるが、一般投資家はいつでも休める利点がある。プロが喘いでいる状況を見守る余裕が必要であり、見えない相場には耳を傾けないことも大事である。シカゴIMMの通貨先物の推移を見る限り、米ドルの上昇にも関わらず、米ドルショートが継続されているが、日々変化する投機筋だけに、一触即発を想定したポジション作りに専念したい相場である。
▲ 今週の経済指標も多種多様であり、米金利動向を見定める材料としては注目しなければならないが、株式市場の落ち着きを見ない限りは、マネーの流動性の観点からも、米ドルにも安定性がない。常に少な目のポジションで対応するか、又は、大きな変化が生じるまでは、一般投資家は様子見に徹することが望ましい。
▲ ヘッジファンドの状況も芳しくなく、6月末の半期決算に向けての清算段階に突入していることも考慮すれば、更に米ドルへの一時回避も考えられるが、米経済の景気減速懸念も生じている段階では、米ドル集中もリスク増大に繋がる。いずれにしても、過度に傾斜したポジションは禁物であり、模様眺めの相場ではある。そんなときには、下記のペットチャートをご覧ください。
********今週のペットでも判る簡単チャート『事前予測実施中』******
作成年月日 2006年6月11日(日) 週末の終値ベース
米ドルの上昇余地はまだ健在ではあるが、ドル円が様子見から売りの段階に向かっている。もう一段の米ドル上昇を待ってから売りに転じたい局面である。円安局面は115円前後までは視野に入るが、それ以上に、ユーロドルを含めた欧州通貨にはまだ下落余地が残っている状況である。可能性としてはユーロドルも1.2300程度までも考えられる。
▲ ドル円 113.95円 少なめの売り始動【ユーロドル1.2640⇔ユーロ円144.05】
平均乖離幅0.0950 現状乖離幅 0.7911−0.6942=0.0969(先週0.0816)
(1ユーロ÷1.2640=0.7911)=(100円÷144.05=0.6942)
平均乖離幅に接近しているが、チャート上ではグラフの乖離は見られる。114円台半ば以上の売りには安心感がある相場である。少な目の売りシグナルが点灯中。
過去の乖離幅とドル円売買シグナルは1.2033(ドル円売り117.50)→1.2096(ドル円118.30)→1.2340(ドル円売り116.60)→0.0870(ドル円買い113.80) その後は様子見であったが、先週末0.0969でファーストステップの売りシグナル。
(HP新外為の森⇒?ドル円参照)
▲ユーロドル(ドル円−ユーロ円)平均乖離幅25円 現状乖離幅32.60→30.10円)
先週の強い売りシグナル1.2917から、急落しているが、現状1.2640でも依然として売りシグナルが点灯中。一部解消の買いも考慮しながら、ユーロドルのショートを継続中。
以下は一週間ごとの売買シグナル(事前予測)。
1.1940売り→1.1878買い→1.2045売り→1.1911買い→1.2190売り←1.2030買い→1.2124売り→1.2269売り→1.2096買い→1.2340売り→1.2627売り→1.2729売り→1.2921売り→1.2778売り←1.2742売り継続中→1.2917売り。
▲ 豪ドル(ドル円−豪ドル円 平均乖離幅28円 現状乖離幅27.75→28.70円)
先週の0.7517の様子見から変化はない。今週も0.7481では様子見が続く。
▲NZドル(ドル円−NZ円 平均乖離幅37円 現状乖離幅41.35→41.70円)
基本的には様子見レベルであるが、弱めの買いシグナルが0.6340で点灯中。
週間ごとの売買シグナルは0.6082の買い→0.6334の買い→0.6380の買い→0.6422売りポジション解消→0.6200様子見→先週0.6335→0.6300弱い買いシグナル。
▲カナダドル(ドル円−カナダ円 平均乖離幅15 現状乖離幅10.25→10.95円)
買いシグナルが1.10台で継続中である。今週も1.1063で買いシグナルが点灯している。
週ごとの買いシグナルは1.1057→1.1099→1.1180→1.1065→1.1010
▲ポンド(ドル円x2−£円平均乖基準離幅25円 現状乖離幅13.25→18.15円)
ドル円113.95x2=227.90−ポンド円209.75=乖離幅18.15円
かなり乱高下が激しく乖離幅の戻りが見られる。しかし、依然として、売りシグナルが1.8407では点灯中。
先週までの乖離幅の一週間ごとの推移は30円→25円→20円→15円→10円→13.45→15.90→13.25円と動きは激しい。ちなみに乖離幅30円=1.7400買い、25円=1.78、20円=1.8250、15円=1.86,10円=1.89がGBPの目安である。
▲スイスフラン(ドル円−スイス円 平均乖離幅25円 現状乖離幅19.30→21.35円)
先週の買い1.2088に続き、今週も1.2306でも買いシグナルが点灯。
週ごとの経緯は1.2261→1.1981→1.2165→1.2250→1.2088買いが継続中である。
★豪ドル円/NZドル円裁定取引(平均基準乖離幅9.00円)13.60→13.00円)
最大乖離幅16円から、縮小傾向にあり、乖離幅10~11円前後までの縮小を目標に豪ドル売り・NZドル買いを継続中。
過去の週間の推移は9.30→10.75→11.80→11.90→13.95→13.05→13.80→14.60←16.00→15.45→13.95→13.60円
▲単純加算方式 ユーロ円+ドル円(250円以下は円高&260円以上は円安の目安)
2月平均258.80 3月平均257.83 4月平均260.42 5月平均255.44円
6月は先週の256.10から円安方向へ、今週は144.05+113.95=258円と260円台であれば、ユーロ円とドル円の売りも考慮したい。
● 欧州通貨ペア(1週間毎の過去の経緯)
▲ユーロポンド『平均乖離65円 現状乖離幅65.90→65.70円』
先週と同様に売りシグナル0.6868で点灯ではあるが、当面の目安は0.67台の買いシグナル、0.69台では売りシグナル。
過去は売りシグナルの連続が続いたが、週ごとの売り0.6941→0.6974→0.6939→0.6915→0.6924→0.6922→0.6822→買戻しシグナル0.6789。
▲ ユーロスイス『平均乖離50円 現状乖離幅51.90→51.45円』
今週も引き続き売りシグナル継続中、弱めの売りシグナルが1.5613で点灯中。
1.5717売り→1.5775売り→1.5811売り←1.5742様子見→1.5725様子見→
1.5744→1.5653売り継続→1.5607様子見→1.5544様子見→先週1.5613売り
▲ポンドスイス『平均乖離25円 現状乖離25.35→24.55円』
買いレベル2.2651が点灯している。
過去の週ごとの経緯は2.2986売り→2.2763買い→2.2641買い→2.2846売り→2.2670買い→2.2614買い→2.2795売り→2.2694買い→2.2865売り→1.2772買い弱め→
* 新外為の森 参照
★ 本ペットチャートでは3段階分散投資をお勧めしています、常に少なめからの
始動をお願いいたします。最終的な投資・運用の判断はご自身の責任で行って下さい。
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