ドル円100円難なく突破!着々と100円台足固め?
明日の米国市場の休場や週末の米雇用統計を控えて、相対的にポジション調整色が強い中、ドル円は約1ヶ月ぶりに難なく100円台乗せに成功、市場はドル円100円台が定着するかどうかに注目が集まっている。その中、ユーロドルは節目である1.300割れへと相対的に安全資産であるドル買いが優勢になっている。最近の米経済指標が軒並み改善方向にあり、米連邦準備理事会(FRB)が想定よりも早く資産買い入れ(QE3量的緩和)を縮小するとの観測が強まったことがドル買いの背景ではあるが、反面、昨日もダドリーNY連銀総裁は、利上げはずっと遠い将来になる見込みとし、インフレが目標をかなり下回っている事実から、見込みより回復しなければ、QE拡大も選択肢に入れていると言及している。ただ、前回を踏襲した内容であり、市場の反応は限定的になっている。
一方、明日の欧州中央銀行(ECB)理事会において、ECBは政策金利を据え置く見通しであるが、ユーロ圏の経済指標には特に強調できる材料は皆無に等しく、一部報道ではドラギECB総裁がマイナス金利導入なども含めて、かなりハト派的な見解にとどまるとの思惑が働いており、ユーロの戻りは鈍くなっている。
他方、本日は豪準備銀行政策金利発表を控えているが、現状では2.75%の現状維持が予想されているが、豪準備銀行が先に利下げに含みを残す姿勢を示したことを受けて、豪ドルは終始軟調に推移しているが、大きな節目である対ドル0.90割れまでは視野に入っておらず、また、ドル円と豪ドル円との乖離幅が8円以上まで拡大しており、更に下値を探る相場環境ではなく、徐々に戻り買いに妙味が芽生えている。