アバウトな気持ち。プロは繊細、アマは大胆に!
為替もレンジ相場とは言いながらも、動きが激しい、ファンダメンタルズもテクニカルも右往左往している状況では、明日からのワールドカップ開催に視点を変えてみることが賢明かもしれません。睡眠不足は為替売買にも影響しますが、マーケットにどっぷりと浸かるよりは、時にはアバウトの心でトライした方が儲かる相場ですね。10銭、20銭にこだわるのはプロの為替ディーラー、1円〜2円にこだわる相場を目指してください。
▲NYダウが4日続落となり、11,000ドル割れが生じている。今朝の日経平均もゼロ金利継続の恩恵もままならず、オープニングから1万5千円割れとなり、押し目買いも期待されるが、株式相場の地合も悪く、為替相場にも影響が大である。
▲米景気減速懸念もあり、米金利の利上げ期待にも一抹の不安が生じる時でもあり、再度米金利の打ち止め観測も浮上と、目まぐるしい展開が予測される。
総体的には、原油価格の高止まりから、各国のインフレ懸念が高まり、方向的には利上げが先んじる相場でもあり、株式同様に為替市場も金利動向に敏感に反応せざるを得ない状況であるが、最近の米経済指標の悪化傾向を見る限り、米経済の不透明さもさることながら、金融政策による舵取りに不安がよぎる。特に、この数日間の米ドル上昇が、月曜日のバーナンキFRB議長を始めとしたFRBの要人発言によるものであり、インフレ懸念を前提にした利上げ観測が寄与しているとは言えるが、ある意味では、利上げの限界を示唆しているのかもしれない。そして、米ドル離れ阻止の一貫でもあり、米金利に依存した米ドルロングには不安感が払拭できない。市場の先物レートは0.25%の利上げを織り込んではいるが、現状では利上げの継続は5分5分と見るのが賢明であろう。
▲ドル円113円台半ばからの高値警戒感も生じているマーケットであり、依然として、手探り的な買いでもあり、上昇局面は限定的である。利益確定の動き(売り)も早まると判断して、113円台からの米ドルのロングは慎みたいときであり、113円台後半の売りを推奨する。
ストップロスの調整と米ドルショートカバーの反動があり、下値は堅調に見えるが、一触即発の相場でもある。
▲一方、ユーロドルも軟調が続いているが、今晩のECB政策金利発表では、0.25%の利上げが確実視され、また、次回の利上げ示唆の可能性も高いだけに、ユーロドルのロングに妙味がある相場である。すでに1.28割れを見せており、値ごろ感からしても、下値も1.2750前後と判断するが、ECB政策金利発表前の1.27台のユーロドルロングであれば、リスクも限定的であると判断する。
●追伸:上記コメントは短期的な予測ではあるが、筆者考案の『ペットでも判る簡単チャート』では中期的には、米ドル安が進行している、総じて、ユーロドルを主体にして、ポンド及びスイスフランの買われすぎが生じている。米ドルの買いシグナルは点灯中である。
短期の米ドル売り、中期の欧州通貨売り、そして円は中立的というところである。新外為の森