FOMCでドル全面高!NYYダウ反落でドルの買い戻しは限定的?
注目されたFOMC声明文において、雇用は更に改善、月間850億ドルの緩和維持することを決定、そして、雇用見通しが著しく改善するまで証券の追加購入継続する旨を発表。そして、バーナンキFRB議長は財政政策からの逆風が見込まれるが、雇用改善や住宅市場回復が消費者信頼感を引き上げており、失業率は6.5%への低下する見通しを指摘したことを受けて、ドル全面高の展開になっている。ドル円は一時97円台まで上昇、そして、ユーロドルは1.34台から1.32台半ば近辺まで急落するなど荒っぽい展開を強いられている。
一方、NYダウ平均は前日比206.04ドル安と下げ幅を拡大している。FRB議長が会見で、経済が予想通りに改善すれば、今年後半に量的緩和策の縮小を開始するのが適切、2014年半ばに終了させる可能性があるとの見解を述べたことが起因、堅調に推移していた株価に影響を及ぼした感は否めず、今後も株価の不安定な動きに左右される展開が予想されるため、ドルの全面高も一過性になる可能性もあるだろう。
他方、米10年債利回りは昨年3月以来となる2.35%台まで上昇、QE3の早期縮小を織り込んだ格好であるが、同時に、日米欧の金利差拡大がドル買いの追い風にも繋がっている。ただ、FRB議長が指摘しているように、長期債利回りの上昇が米財政難に繋がるだけに、QE3を終了するまでに相当の時間が要することが予想され、日米金利差拡大のみでドル買いを持続させる難しさがある。