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鈴木郁雄の実践・為替ストラテジー

株価動向をにらむ展開!ドル円95円台重石?

早期のFRBによるQE縮小期待は後退する中、NYダウは反落するなど、株式市場の不安定な動きが続いており、依然として、ドル売り圧力は根強く、ドル円はストップロスを巻き込む格好で95円台の上値の重さが再認識されている。そして、IMFが対米経済審査を公表し、2014年の成長見通しを従来の3.0%から2.7%に下方修正する中、ラガルドIMF専務理事はQE縮小に関しても、来年すべきとの見解を示してはいるが、市場の反応は限定的になっている。

一方、円相場は円キャリートレードの解消なども踏まえながら、急ピッチに円高が進行しているが、シカゴIMM通貨先物によれば、円ショートが7万2千枚台と前週比でも1万枚ほどの減少でとどまっている。市場の思惑ほど円ショートの改善が進んではいないため、未だに円買いの余地を残していると言わざるを得ない。当面、ドル円及びクロス円は戻り売りが優先され易い相場環境にある。反面、ユーロショートは、急ピッチに縮小しており、ほぼニュートラルなレベルまで買い戻されているが、試行錯誤の段階であり、当面、レンジ幅を1.3200~1.3500まで拡大して臨むことが賢明であろう。

他方、豪ドルは円キャリートレードの解消に伴い、豪ドルショートが6万枚台へと警戒水準まで達しており、更に豪ドル売りを仕掛けづらい状況であり、対ドル0.95割れからのショートは自重局面と判断することが賢明であろう。


プロフィール

鈴木郁雄

Ikuo Suzuki

ケンティッシュジャパン代表

オーバーシーズユニオン銀行入行後、フランスの3大銀行のひとつであるソシエテジェネル銀行東京支店に勤務、外国資金本部長として20年間のディーリング経験を持ち、為替のみならず今話題のデリバティブ業務を日本に導入し、ディーリング部門を統括し、多大な成果を挙げる。01年10月為替投資顧問会社ケンティッシュ ジャパンを設立、今現在も邦銀大手ならびにロンドン・ニューヨークなどの外銀ディーラーとの親密な情報交換し、投資家心理を加えた独自の分析には定評がある。

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